成長ポテンシャルが高まるブラジルに注目!

2014年7月15日

  • ○ 先進国を上回る今後の経済成長
  • ○ ワールドカップ、オリンピック等、世界的イベントで進むブラジルのインフラ投資
  • ○ 国債は投資適格級で相対的に高金利
  • ○ ブラジルレアルの安定

今後の経済成長が期待されるブラジル市場の展望

2013年以降、米国を牽引役に先進国経済が回復基調となる一方、中国の景気減速懸念などを背景として新興国経済に悲観論が広まる傾向がありました。中国を最大の貿易相手国とするブラジル経済も減速基調となり、2014年のブラジルのGDP成長率予想は前年比+1.8%(2014年4月、国際通貨基金(IMF)発表)と先進国や米国を下回りました。ブラジルはこれまで、低成長の中も高止まりするインフレ率の抑制のため政策金利の引き上げを実施せざるを得ない状況にあるなど、非常に厳しい経済的背景が続いていました。しかし、2015年以降は経済の回復が見込まれ、2018年のブラジルのGDP成長率予想は前年比+3.3%と好調な米国も上回る水準です。ブラジルの長期的シナリオには明るい兆しが見えてきたと考えられます。

今後の高い経済成長が期待されるブラジル

魅力その1 ブラジルの成長ドライバーである若年人口の増加による内需拡大

特に、今後のブラジルの成長ドライバーとなるのは若い人口構成と中間層の台頭です。国連の予想では2015年のブラジルの総人口は約2億人で、そのうち40歳未満が約65%を占めるとされています。この若年層からは積極的な消費が期待でき、また彼らの所得の増加に伴う中間層の拡大も見込まれると考えられます。2003年のルーラ政権発足以降、最低賃金の改定や低所得者向け現金給付制度(ボルサ・ファミリア)がブラジル国民の所得底上げに貢献し、中間層は拡大してきました。中間層がローンを利用して自動車などを購入する機会も増え、ブラジルの消費者信用残高も拡大しています。これまでもブラジルの消費を支えてきた中間層ですが、今後も引き続き内需拡大の牽引役になると考えられます。

若い人口構成

消費の伸びに伴うローンの伸び

魅力その2 成長を押し上げる国内インフラ投資と海外からの直接投資

ブラジル政府が投資拡大に積極的な姿勢を示していることもブラジル経済を支える要因となると考えられます。政府のインフラ投資計画は、成長加速プログラムのPAC1(2007年〜2010年)からPAC2(2011年〜2014年)へと引き継がれてきましたが、2013年からは民間資金を活用した新インフラ投資計画の推進を策定しています。政府はブラジルの総固定資本形成※を、新インフラ投資計画を主導役にして2022年には対GDP比で24.1%まで引き上げる計画を発表しています。こうした中、2014年6月にはサッカーW杯が開催、2016年8月にはリオデジャネイロの夏季オリンピックを控え、今後益々インフラ投資の存在感が高まると考えられます。またブラジルはG20諸国の中で、中国に次ぐ海外直接投資(FDI)の流入があります(UNCTAD, 2012年)。これは、海外企業がブラジルへの投資は信頼性が高く、魅力的と考えていることの表れとなっていると想定されます。

政府のインフラ投資計画が主導する総固定資本形成

高水準な海外直接投資の流入

※総固定資本形成:全ての経済主体(国、自治体、民間企業、個人)が、設備(道路・空港・港湾などのインフラ)や建物などの不動産(土地除く)等に投資した金額の合計

魅力その3 注目されるブラジルの金融市場

海外企業が直接投資先としてブラジルに収益機会を求め投資先として好意的にとらえる中、世界的な景気回復傾向に伴いブラジル証券市場への注目度も再び高まっています。2014年に入り海外投資家のブラジルへの証券投資は資金流入に転じました。これは主に、ブラジル債券市場への投資が回復したことが要因と考えられます。2013年中盤以降、米国の量的金融緩和縮小による新興国からの資金流出懸念が台頭し、ブラジル国債市場への海外からの資金流入は大幅に減少していましたが、足許では改善の兆しが表れているようです。これには、ブラジルの利上げサイクルの終了が意識され始めたことや、2014年2月に発表された政府の歳出削減計画が好感されたことで、改めて相対的に高いブラジル国債の利回りが注目されたことなどが寄与しました。ブラジル国債の利回りは足許で約12%とフロンティア市場を除く新興国の中でトップレベルの水準です。一般的にフロンティア市場への投資にあたっては市場の透明性や流動性の問題が浮上しますが、ブラジルの証券市場は先進国レベルに発展しており流動性が非常に高い点は世界の機関投資家も注目しているようです。

資金流入に転じるブラジルへの証券投資

相対的に高い利回り

魅力その4 安定感のあるブラジルレアル

通貨レアルは2013年10月以降、ブラジルの景気先行き懸念や財政収支悪化懸念、米国量的金融緩和縮小を背景とした新興国への資金流入の減速などを要因として、米ドルや円などに対して軟調な推移となりました。また、2014年1月下旬にはアルゼンチンペソの急落によりレアル安が再度加速しました。ただし、2014年2月上旬以降は、追加米ドル売り介入の実施や、政府の予算削減計画が好感されたことなどからレアルは対円、対米ドル共に上昇基調となっています。また、他の新興国通貨と比較すると依然として出遅れ感が目立つことから、今後ブラジルで景況感や財政の改善が進めば、より一層海外からの直接投資資金や証券投資資金の流入が加速すると考えられ、レアル相場を中長期的に下支えすると考えられます。

2014年初以降は上昇基調のブラジルレアル

相対的に出遅れ感の強いブラジルレアル

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