投資信託の基礎知識 −1. 概要 (1)投資信託の特徴−

2010年12月6日

1. 概要 (1)投資信託の特徴

投資信託とは(大まかに言うと)

投資信託とは、「多くの投資家から集めたお金を、投資の専門家に託して、株式市場や債券市場などで運用し、その運用の成果をそれぞれの投資家に分配する金融商品」です。日本には数千種類もの投資信託があるといわれ、それぞれに特徴・性格・哲学・方針が異なります。それらの中から自分の投資スタイルに沿った投資信託を選び、運用の「値上がりを狙う」「分配金を狙う」など、目的にあった運用を目指します。

概要

投資信託は略して「投信(とうしん)」と呼ばれますが、日本では「多くの投資家からお金を集めて運用するしくみ」のことを総称して「ファンド」と呼ぶことが多いようです。

「投資」といえば「株式投資」、新聞の株式欄などをにらみつつ売買する銘柄を吟味、証券会社に出向くかインターネットで取引をする、といったイメージを持たれる方も少なくないと思います。一方、「投資信託」は、上で述べたように、お客さまの資金が専門家を介してそれぞれの市場(マーケット)で運用される仕組みです。その特徴を、株式投資と比較してご覧ください。

株式投資と投資信託の違い

株式投資 投資信託
個人の資金で可能な範囲の運用をする 多くの人から集めたお金をひとつにまとめて、プロが運用する
銘柄によってはそれなりの資金が必要 少額から投資できる
1銘柄しか購入しない場合は、リスクが集中する 1ファンドだけに投資した場合でも、そのファンドの中では複数の銘柄に投資されているので、リスクの分散ができる
個人では購入しづらい銘柄がある(例えば海外の株式など) ファンドを通じて、さまざまな種類の資産に投資をすることができる

株式は、ひとつの銘柄に投資するにもそれなりの金額を要しますし、その企業に万一のことがあった場合は、一気に資産が目減りしてしまうリスクがあります。これは投資対象がひとつに絞られている、いわば「集中投資」ゆえのリスクでもあるわけです。一方、投資信託は多くの投資家からお金を集めて、何十何百という銘柄に分散投資しますから、あるひとつの企業で発生したリスクは全体の中のごく一部でしかなく、損失も少なくて済みます。一人ひとりは少額の投資でも参加することができ、しかも全体では実に幅広く分散投資を行なっている、これこそが投資信託最大の特徴といってよいでしょう。また、海外の株式市場や債券市場などに、個人が直接アクセスするのは難しいですが、ファンドを通じてなら、それらの市場でも運用をすることができるのも、投資信託の魅力のひとつです。

こうした投資信託の仕組みを支えているのは、運用を担当する「投資のプロ=ファンドマネージャー」だけではありません。「銀行などの販売会社」や、「商品開発のプロ=投信会社」、「資金管理のプロ=信託銀行」など、実に多くの専門家が携わりながら、投資信託を円滑に運用・運営しています。役割分担がなされていますので、例えば販売会社に万一のことがあった場合でも、お客さまの資産は「資産管理のプロ」によってしっかりと保全されます。