借りる・返す

住宅ローン契約時は
保険見直しのタイミング

  • #住宅ローン
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掲載日:2018年11月1日

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1. 重複する保障のムダを省こう

1.1 はじめに

雨の日に傘は欠かせないとはいえ、2本の傘を同時にさす人はいないでしょう。

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』では、主人公のマーティが未来のファッションとして2本のネクタイをしめていましたが、現代ではネクタイは1本しめれば十分です。

今回は、住宅ローン契約時に、それまで加入していた生命保険を見直さないことは、傘を2本さすようなもの、あるいはネクタイを2本しめるようなものかもしれません、というお話です。

1.2 保険見直しのポイント

「保険見直し相談会」の「見直しのポイント」にも詳しく書かれていますが、生命保険でカバーする必要がある保障額は、年齢・家族構成・生活環境などライフステージによって変わります。

なぜなら、必要な保障額というのは、(1)「のこされた家族の支出」と、(2)「のこされた家族の収入」との差額によって決まるものですが、(1)と(2)の大きさは、結婚・出産・子どもの独立などのライフイベントによって変化するからです。

それらのライフイベントのタイミングが、生命保険の見直しのタイミングであるというのは、よく知られているかもしれませんが、そのタイミングの中に、「住宅ローンを契約するとき」も含めていただきたいのです。

というのは、住宅ローン契約時に加入する「団信」が、必要な保障額の一部をまかなってくれることになるからなのです。

2. 団信に関する知識を万全にして

2.1 団信とは

そもそも「団信」とは「団体信用生命保険」の略で、住宅ローンの契約者が通常加入する生命保険です。

住宅ローンは一般的に多額で長期の契約になるため、もし住宅ローンの契約者が亡くなるか高度障害になりその後の支払いができなくなった場合に、団信で支払われる保険金によって住宅ローンの残額が完済されます。

借りる側にも貸す側にも「やさしい」仕組みといえるでしょう。

しかし、それまでかけていた死亡保障の保障額に住宅のコスト(家賃やローン残高)が算入されている場合は、団信に加入するとその住宅のコストの分だけ保障が重複することになります。

また、団信は、加入者(住宅ローン契約者)の年齢や性別にかかわらず保険料が一定で、通常の生命保険よりは保険料が安いのも特徴です。

したがって、この重複部分を見直すことで、支払う保険料を軽減できる可能性があります。

2.2 気をつけたい2つのポイント

団信については、以下の2点を気にとめておくと良いでしょう。

ひとつは、団信への加入の可否についてです。
借換前の住宅ローン契約時に団信に加入できていても、その後の健康状態の変化によっては、借換時に団信に加入できない場合もあります。

住宅ローンの借換時には、最初の借入時の団信を脱退し、別の生命保険として新たに契約をしなおすことになるからです。

もうひとつは、「告知」についてです。
団信を含めた生命保険の契約時には、保険会社に対して健康状態を知らせる必要があります。

通常の生命保険では医師の診断が必要な場合がありますが、団信の場合は、各保険の申込書で健康状態等を申告します。

これが「告知」ですが、自己申告とはいえ、その重要性については、通常の生命保険に加入するときと変わりはありません。

団信に関する知識を万全にして、住宅ローン契約時には保険の見直しもぜひ併せてお考えください。

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