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リボ払いとは?仕組みとメリット、デメリットをわかりやすく解説

  • #リボ払い

掲載日:2021年9月30日

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1. リボ払いの基本的な仕組みを理解しよう

1-1. 毎月の返済額が一定になるのが特徴

クレジットカードのリボ払いはとても便利な返済方式ですが、その仕組みや特徴を正しく理解しないまま使っている方も少なくありません。そのため、リボ払いの利用者の中には返済で悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、まずリボ払いとはどんな返済方式なのかを整理することから始めます。

「リボルビング払い」を略して「リボ払い」と呼ばれますが、その内容は毎月の利用件数や利用金額にかかわらず、毎月ほぼ一定額を支払う返済方式のことです。毎月の返済額がほぼ一定なので、計画が立てやすいという特徴があり、便利な返済手段として広く普及しています。

1-2. 分割払いとの違い

一定額の返済というと「分割払い」をイメージする方もいるでしょうが、分割払いとリボ払いは根本的な考え方から異なります。分割払いは利用毎に支払回数を設定でき、「利用金額を支払回数で割った金額」を毎月返済するのに対し、リボ払いは利用回数や金額に関わらず、「あらかじめ設定した一定額を毎月返済する」方式です。

例えば、10万円の買い物をした場合、分割払いで支払回数を5回にすれば月々の支払いは20,000円+手数料(金利)になります。これがリボ払いだと、1回あたりの支払額が固定となり、月々の支払いはその指定額+手数料(金利)となります。

支払方法 分割払い リボ払い
支払回数 最初に指定した回数で固定 利用残高に応じて増減
毎月の支払額 支払回数に応じて決まる あらかじめ設定した一定額
手数料(金利) 分割回数によって必要になる 必要

1-3. リボ払いにも種類がある

リボ払いは「定額方式」と「残高スライド方式」の2種類に大別できます。定額方式は、利用残高の大きさに関係なく毎月一定額を支払う仕組みです。さらに細かく「元金定額方式(毎月の元金の支払金額が一定)」と「元利定額方式(手数料(金利)を含めた毎月の返済金額が一定)」に分けられます。

一方、残高スライド方式は利用残高の大きさに応じて毎月の支払額が変動していく仕組みです。例えば利用残高が5万円以上〜10万円未満の場合は毎月10,000円、5万円未満の場合は毎月5,000円という具合に、利用残高に応じて支払額が変動します。

2. 知っておくべきリボ払いの3つのメリット

続いて、リボ払いを利用するにあたって押さえておきたいメリットについて見ていきましょう。

2-1. 毎月の支払額を抑えられる

リボ払いでは、毎月の支払額を無理のない範囲に設定することができます。例えば5,000円や10,000円など月々の負担額を抑えられるので、収入が少ない場合でも無理なく返済できます。計画的に利用すれば、心強い存在となります。

2-2. 毎月の支払額がほぼ一定なので支出の管理が楽

リボ払いの支払額は毎月ほぼ一定のため、支出管理を楽に行えるメリットもあります。例えば、元利定額方式のリボ払いで高額の買い物をした場合、毎月の返済額は増えることなく一定額のままです。毎月の支払額を固定できるので、返済計画が立てやすく、家計の支出を把握しやすいです。

2-3. 高額な商品を購入しやすくなる

リボ払いであれば、手元にまとまったお金がないときでも高額の買い物が可能です。クレジットカードの1回払いや回数指定の分割払いで高額の買い物をすると、一回の返済における負担額が大きくなり、場合によっては家計の圧迫につながります。しかし、リボ払いにすれば無理のない返済額に設定できるので、高額の買い物もしやすくなります。

3. リボ払いは手軽さゆえのデメリットもある

手軽に利用できて便利なリボ払いですが、注意すべきデメリットもあるので把握しておきましょう。

3-1. 手数料(金利)の負担が大きい

最大のデメリットは、手数料(金利)の負担が大きいことです。リボ払いの金利はクレジットカードによって異なりますが、おおむね15%程度となっています。これは一般的なクレジットカードにおける分割払いの金利と比べて大きな負担となります。

3-2. 利用残高が高額だと支払いが長期化する恐れがある

リボ払いは毎月の支払金額を低く設定し過ぎると、返済額に占める手数料(金利)の割合が高くなるため、返済当初は利用残高(元金)がなかなか減らず、結果として支払期間が長期化する可能性があります。

例えば、金利が15%で利用残高が10万円・50万円・100万円の場合、月2万円のリボ払い設定で負担する金利の大きさと支払い回数を見てみましょう。

利用残高 リボ払いの設定金額 返済までに支払う
金利(15%)
支払回数 支払総額
10万円 20,000円 2,521円 5回 102,521円
50万円 20,000円 74,981円 25回 574,981円
100万円 20,000円 306,209円 50回 1,306,209円

利用残高100万円の場合、月に2万円返済だと50回払いと長期化し、負担する金利もその分多くなってしまいます。

3-3. 気がついたら限度額いっぱいになっている可能性も

リボ払いで毎月の支払額を少なく設定すると、自分のお金を使っている感覚や、お金を使い過ぎている感覚が希薄になりがちで、気づいたときには利用限度額いっぱいの状態になっていた、というケースも少なくありません。利用残高が膨らんで限度額がいっぱいになってしまうと支払期間は長期化し、その分、支払わなければならない手数料(金利)も高くなっていきます。これはリボ払いで最も注意すべき事柄であるといえます。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。

4. 複数のリボ払いがある場合は支払先を一本化しよう

リボ払いは無理なく返済できるのが特徴であり魅力ですが、複数のカードで支払い残高が高額になってしまうと、返済が長期化して毎月のやりくりが苦しくなります。「残高がなかなか減らなくて毎月の資金繰りが厳しい」「複数のリボ払いをどうにか完済できないか」などと悩んでいる方もいるでしょう。

そんな方におすすめしたいのが支払い先の一本化です。現在借り入れている1社、もしくは複数社の借り入れを一つの借り入れ先にまとめることで、メリットは大きく2つあります。まず、借り入れ先を一本化することで返済管理が楽にできるようになります。リボ払いの返済先が複数あると管理が煩雑になりがちですが、それを一つにまとめれば利用残高や返済日などを把握しやすくなります。

2つめのメリットは、金利負担が軽くなり、総返済額を軽減できる可能性があるというメリットもあります。毎月の返済とは別に借り入れ額の一部、または全額を返済する繰り上げ返済を組み合わせるなどして効率よく返済していけば、軽減効果はさらに高まるでしょう

  • おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。

そんな支払い先の一本化に最適なのが「おまとめローン」の利用です。おまとめローンはさまざまな金融機関で提供されています。支払先を一本化する専用のローンなので、支払い先が複数であることによる悩みをお持ちの方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。

5. まとめ

クレジットカードのリボ払いは非常に便利な返済方法ですが、計画的に利用しなければ返済が長引いてしまう可能性もあります。複数のクレジットカードでリボ払いの返済を抱え、完済の見通しが立たなくなってしまった場合は、返済先の一本化を検討してみると良いでしょう。長期化してしまいがちな複数のリボ払いの返済も、一本化することでスムーズに完済できるケースは多いです。返済に悩んでいる方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

以上

【ライター情報】
蛯沢 路彦

早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務などを経て独立後、月刊誌「FX攻略.com」の編集長、その版元の株式会社Wa plus代表取締役を務める。退任後、マネー誌やウェブメディアにおいて、金融・経済の分野を中心に執筆活動を続ける。2020年11月、株式会社イノベクションを創業。

早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務などを経て独立後、月刊誌「FX攻略.com」の編集長、その版元の株式会社Wa plus代表取締役を務める。退任後、マネー誌やウェブメディアにおいて、金融・経済の分野を中心に執筆活動を続ける。2020年11月、株式会社イノベクションを創業。

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