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カードローンの借り換えとは? メリット・デメリットや審査、選び方のポイントを解説!

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掲載日:2023年8月18日

カードローンの借り換えとは、より低い金利のローンを利用して金利を下げる方法です。この記事では、カードローンの借り換えをするメリットとデメリットや借換先を選ぶ際のポイントについて、お金の専門資格FPを持つ筆者がわかりやすく解説していきます。カードローンの借り換えについて知りたい方はぜひご一読ください。

この記事は9分で読めます!

1. カードローンの借り換えとは「現在のカードローンの借り入れを別のローンに借り換える」こと

カードローンの借り換えとは、現在のカードローンの借り入れを別のローンに借り換えることを指します。より金利が低いローンに借り換えることで、返済金額を減らせる効果が期待できるでしょう。銀行や消費者金融、ろうきん(全国労働金庫協会)などのカードローン・フリーローンで借り換えができます。

1-1.カードローンの借り換えができるローンとは?

カードローンの借り換えができるローンは、銀行や消費者金融、ろうきんのカードローン・フリーローンです。ここではそれぞれ特徴やメリット・デメリットを紹介していきましょう。

消費者金融のローン

消費者金融とは、主に個人向け融資を行う金融機関です。消費者金融で扱っているローンや借換専用のローンもあります。消費者金融のローンは一般的に審査が早い反面、メガバンクや地方銀行などとくらべて金利が高い傾向にあります。申込内容や提出書類に不備がないなどの要件を満たせば、即日融資を受けることも可能です。

メガバンクや地方銀行のローン

メガバンクや地方銀行が扱っているローンにも、借り換えができる商品があります。メガバンクや地方銀行のローンは、消費者金融のローンよりも金利が低い傾向にあります。ただし、消費者金融のように即日融資は受けられません。銀行のカードローンは早くても翌日融資になります。

ろうきんのローン

ろうきんで扱っているローンでも借り換えが可能です。ろうきんとは、労働金庫法に基づいて労働組合や生協の組合員の相互補助を目的として設立された福祉金融機関です。ろうきんは営利を目的としない金融機関なので、銀行よりも低い金利でローンを利用できる場合があります。

ただし、ろうきんは各主要地域にあり、居住地か勤務先地域にあるろうきんしか利用できません。また、各ろうきんで金利などの条件が異なります。利用する前に、自分が利用できるろうきんの商品概要を確認しておきましょう。

1-2.おまとめローンは借り換えの選択肢のひとつ

おまとめローンは、複数の借り入れがある場合にその借り入れを新しいローンに一本化する方法です。複数の借り入れをひとつにまとめることで、毎月の返済額が減少したり返済管理が楽になったりするメリットがあります。 カードローンの借り換えを検討している方は、選択肢のひとつとしてぜひ覚えておいてください。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。

1-3.カードローンの借り換えはどんな方におすすめ?

カードローンの借り換えはどのような方におすすめか?また、どのような方には向いていないかを解説します。

借り換えを検討したほうがいい方

借り換えをすることで、今のローンよりも金利が低くなる可能性があります。金利が低くなることで毎月の返済額を減らせる可能性があるため、返済負担が大きいと感じている方は借り換えを検討してみてもよいでしょう。また「ローンの提携ATMが少なく、借り入れや返済のときになかなかATMが見つからない方」「借入先が複数あり管理が煩雑になっている方」なども借り換えを検討してみてください。

借り換えはしないほうがいい方

利用しているカードローンの金利がすでに低く、返済負担を感じていない方は借り換えをしないほうがよいでしょう。また、過去に延滞・自己破産している方は審査に通りにくいため、借り換えができない可能性があります。

カードローンについてよく知らないという方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:カードローンとは?FPが基礎知識と活用方法を“わかりやすく”解説!

2. カードローンの借り換えを利用する4つのメリット

カードローンの借り換えを利用するメリットは、「利息負担が減ることで返済総額を減らせる」「今よりも返済や管理の利便性が高まる」という点です。カードローンを借り換えるメリットについて詳しく解説します。

2-1.利息負担が減らせる可能性がある

より金利の低いローンに借り換えることで、利息の負担を減らせます。元本が減少するわけではありませんが、利息分が減少することで生活に余裕が生まれたり、前倒しで返済するための資金を作れたりする可能性があります。

2-2.合計の返済額や月々の返済額を減らせる可能性がある

利息が減ることで返済総額や月々の返済額を減らせます。また、元金均等返済方式から元利均等返済方式に切り替えれば、月々の返済額が減る可能性があります。逆に、元利均等返済方式から元金均等返済方式に切り替えることで、合計の返済額が減らせることもあります。

元金均等返済方式とは、毎月返済する「元金」が一定となる返済方式です。毎月の借入残高が減少するたびに、利息も減少します。返済開始当初の返済額が最も高く、元利均等返済方式よりも毎月の返済額は当面の間多くなりますが、返済総額は少なくなる傾向があります。

一方、元利均等方式とは、毎月返済する「元金に利息を加えた返済額」が一定となる返済方式です。返済額がずっと変わることがないため、返済計画が立てやすいという特徴があります。当面の間、毎月の返済額は元金均等返済方式よりも少なくなりますが、返済総額は元金均等返済方式にくらべて多くなる傾向があります。

2-3.返済しやすくできる可能性がある

コンビニや銀行引き落とし、インターネットバンキングなど、今より多くの返済方法のあるローンに借り換えれば返済がしやすくなります。例えば、現在利用しているカードローンの返済方法がごく限られたATMでしかできないような場合、インターネットバンキングでの振込返済ができるローンに借り換えれば返済の選択肢が増えるでしょう。

2-4.クレジットカードのリボ払いやフリーローンも借り換えの対象になる

借り換えの対象としては、クレジットカードのリボ払いやフリーローンの返済などもあります。より金利が低いローンに借り換えができれば、生活にゆとりが生まれて繰上返済の資金を捻出できるかもしれません。

リボ払いの借り換えについて知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

3. カードローンの借り換えを利用する4つのデメリット

次にカードローンの借り換えを利用するデメリットを紹介します。ローンの借り換えには審査が必要で、借換先によっては今よりも利便性が下がったり返済総額が増えたりする可能性があります。

3-1.再審査が必ず必要になる

ローンの借り換えを利用する際には、必ず申し込んだあとに再審査を行う必要があります。その他、本人確認書類や金融機関所定の必要書類も必要です。

3-2.審査に通らないことがある

借り換えの審査に必ず通るとは限りません。転職をして収入が減少していたり、利用期間中に延滞をした経験があったりすると、審査に通過できずに借り換えができない場合もあるでしょう。また、借り換えの審査は各社基準が若干異なるだけで、極端に甘いということはありません。

3-3.今まで利用していたATMが使えなくなることがある

借入先が変わることで、これまで利用していたATMが利用できなくなる場合があります。金利だけで比較をしてしまい、返済時の利便性を見落とさないよう注意しましょう。

3-4.返済総額が増える可能性がある

借り換えによって「毎月の返済額は減ったが、返済期間が長くなり結果的に返済総額が増えてしまった」ということも発生します。
借換先を選ぶ際には、月々の返済額だけでなく返済総額がいくらになるかも確認しましょう。

4. カードローンの借り換え審査で見られるポイント

ローンの審査基準は公表されていません。しかしある程度の傾向はあるため、審査で見られるポイントを知っておくと便利です。

4-1.勤務先・勤続年数・職業・収入などの属性

審査では返済能力を確認するため、勤務先・勤続年数・職業・収入といった属性を見られます。具体的な基準は明らかにされていませんが、例えば「勤続年数が短いほど審査で不利になる」といった可能性があります。

4-2.返済遅延の記録など個人信用情報

「これまで利用していたローンで返済遅延がないか」など、個人信用情報もチェック項目のひとつです。返済遅延記録があると審査で不利になる傾向があります。

4-3.現在の借入状況

他社からの借り入れを含め、現在の借入状況が見られます。年収に対して現在の借入額が大きい場合には、審査に通らない可能性があるため注意が必要です。

カードローンの審査について詳しく知りたい方は以下のページを参考にしてください。

関連記事:カードローン審査で重視される5つのポイント

5. カードローンの借換先を選ぶ際のポイント

ローンの借換先を誤ると、かえって返済額が増加したり、信用情報に傷がついたりする可能性があります。ローンの借換先を選ぶときのポイントも押えておきましょう。

5-1.事前にシミュレーションをする

借り換え前と借り換え後では、借入期間や毎月の返済額によって返済総額が変化します。実際に借り換えるメリットがあるかどうか、事前にシミュレーションをして確認しましょう。

5-2.利用限度額がローン残高以上の借換先を選ぶ

ローン残高よりも金融機関が設定している利用限度額が低いと、借り換えができません。借換先を選ぶ際には必ず利用限度額をチェックし、ローン残高をすべて借り換えられるか確認しましょう。

5-3.余裕がある月は追加で返済も

借換後も余裕がある月は、前倒しで「返済(任意返済)」しましょう。前倒しで返済した場合、返済額はすべて元本の返済に充てられることから返済総額の減りが早くなります。

カードローンの解約と家計管理のコツを知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

6. まとめ

カードローンの借り換えをすれば、利息負担が減ったり毎月の返済負担を抑えられる可能性がありますが、必ず審査に通るとは限りません。また、毎月の返済額によってはさらに返済総額が増えてしまうケースもあります。借入期間や毎月の返済額によって返済総額が異なるため、事前にシミュレーションを行い賢く利用していきましょう。

また、借入先が複数ある場合はローンを一本化するおまとめローンという選択肢もあります。おまとめローンを利用して現在よりも低い金利におまとめできれば、毎月の返済額が減ったり返済管理が楽になったりする可能性があります。カードローンの借り換えを検討している方は、おまとめローンの利用も検討してみてください。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。

以上

【ライター情報】
金子 賢司

ファイナンシャルプランニング技能士1級と同等資格のCFP ®や、生命保険資格の最高峰であるTLCを持ち、日本FP協会道央支部に幹事として所属。2017年以降は、確定拠出年金・生命保険・ライフプランに関するセミナーを年間50〜100件開催。北海道新聞にもコラム掲載の経験があり、執筆活動にも力を入れている。

ファイナンシャルプランニング技能士1級と同等資格のCFP ®や、生命保険資格の最高峰であるTLCを持ち、日本FP協会道央支部に幹事として所属。2017年以降は、確定拠出年金・生命保険・ライフプランに関するセミナーを年間50〜100件開催。北海道新聞にもコラム掲載の経験があり、執筆活動にも力を入れている。

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