おまとめローンのメリット/デメリットとは?対処法についても徹底解説
- #おまとめローン
掲載日:2023年9月25日

おまとめローンとは、複数社からの借り入れをひとつにまとめて返済していくローン商品です。この記事では、お金の専門資格FPを持つ筆者が、おまとめローンの内容について紹介するとともに、利用する際の注意点についてわかりやすく解説していきます。
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1. おまとめローンとは
おまとめローンとは、複数社からの借り入れを1本のローンにまとめて返済していくローンです。複数の借り入れをひとつにまとめることで、これまでよりも低い金利が適用される可能性があるほか、返済管理が楽になるというメリットがあります。おまとめローンはあくまでも返済専用のローンのため、通常のカードローンやフリーローンのように追加で借り入れができないことが多いです。ただ、毎月の返済以外に行う任意返済は可能です。任意返済の手続きは借入先の金融機関によって異なるため、事前に確認したうえで手続きを行いましょう。
2. おまとめローンのメリットとデメリット

ここでは、おまとめローンのメリットとデメリットを解説します。
2-1. おまとめローンのメリット
おまとめローンの代表的なメリットは以下の2つです。
返済金額の負担軽減
おまとめローンの一番のメリットは、複数の借り入れを金利の低いおまとめローンにまとめることで、毎月の返済額を減らせるという点です。例えば、「金利年率18%・100万円」、「金利年率15%・50万円」、「金利年率15%・70万円」の3社から借り入れがある場合、「金利年率13%・220万円」のおまとめローンにすることで、毎月の返済額を減らせる可能性があります。
また、返済期間を変えずに金利が低いローンにまとめた場合、返済総額も減らすことができます。ただし、デメリットの部分でもご紹介しますが、おまとめローンにすることで返済期間を長く設定できます。返済期間を長くしすぎると金利削減効果が薄れ、場合によっては「返済総額が減らない、または増えてしまう」可能性があるので注意しましょう。
返済時の手間軽減
複数社からの借り入れがあるとそれぞれの金融機関で毎月の返済日や返済額が異なり、管理が複雑になりがちです。おまとめローンで借入先をひとつにすれば、返済する金融機関が1社になり返済管理が楽になります。
2-2. おまとめローンのデメリット
おまとめローンの代表的なデメリットとしては、以下の4つがあげられます。
おまとめローンを利用すると追加の借り入れができなくなる
おまとめローンは返済専用のローンのため、新たに資金が必要になったとしても追加の借り入れができません。追加で借りるなら、別の金融機関に申し込むことになります。ただし、その場合は新たに審査に通過する必要がある点に注意しましょう。
おまとめローンを利用することで金利と利息が上がる可能性がある
おまとめローンで最終的に適用される金額は、審査の結果によって決まります。そのため、借入先によっては、これまでよりも高い金利が適用され、おまとめローンを利用する前よりも返済総額が増えてしまう可能性も否定できません。おまとめローンを利用する際には、金利が上がる可能性があるということを覚えておきましょう。
返済総額が増える可能性がある
おまとめローンを利用することで支払期間が今までよりも長くなり、返済総額が増える可能性も否めません。複数社の借り入れを1社にまとめることで、借入総額が大きくなるため返済期間も長く設定できます。しかし、あまりにも長く設定しすぎるとせっかくの金利削減効果が薄れてしまいます。おまとめローンを利用する際には必ずシミュレーションを行い、金利の引き下げによる利息負担の減少効果が失われないようにしましょう。
おまとめローン借入時の審査がある
おまとめローンを申し込む際には審査を受けなければなりません。しかし、あまりにも借入先が多かったり借入総額が多すぎたりすると「返済能力が不十分な可能性がある」と判断され、審査が厳しくなる可能性があります。
3. おまとめローンのデメリットへの対処方法

デメリットでご紹介したポイントの対処方法について解説します。
3-1. 借入先のおまとめローンの内容を確認する
おまとめローンは金融機関ごとに特徴が異なります。特に確認したいポイントは「金利を確認し返済総額が減少するか」「現在の借入総額以上の借入限度額が設定されているか」という点です。おまとめローンの詳細から、金利と借入限度額を忘れずにチェックしましょう。また、金利の優遇条件など、借り入れを検討しているおまとめローンの詳細をしっかり確認することが大切です。
3-2. できるだけ早くおまとめローンを申し込む
おまとめローンを申し込むにあたり、希望する借入金額が大きくなるほど、また借入件数が多いほど審査が厳しくなります。借入金額と件数が少ないほど審査に通りやすくなるため、高い金利での返済を続けるのが難しいと感じた時点ですぐにおまとめローンを利用することをおすすめします。
3-3. おまとめローンを利用することでどのくらいの効果があるかシミュレーションを行う
おまとめローンを利用することで返済期間が長くなり、結果的に利息削減効果が薄れてしまう可能性があります。このような事態にならないように、おまとめローンにすることでどのくらいの利息負担軽減効果があるのか、必ずシミュレーションしましょう。また、シミュレーションは1社だけでなく複数社で行い、もっとも利息削減効果が高い金融機関を選ぶことも大切です。
3-4. 借入件数を減らしてからおまとめローンを利用する
あまりにも借入件数が多すぎると、審査に通りにくくなる可能性があります。借入残高が少なくなっている借入先があれば完済し、借入件数をできるだけ減らしてからおまとめローンの利用を検討しましょう。
- ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。
4. 事例:おまとめローンの返済例
ここでは、おまとめローン利用前の状況と、おまとめローンの条件を記載し、結果どのくらいの毎月の返済額の削減効果が得られるかを見ていきましょう。以下の表は、おまとめローンを利用した場合の毎月のご返済額と返済イメージです。
おまとめ借り入れ額 | 毎月のご返済額 |
---|---|
50万円 | ¥7,318 |
100万円 | ¥14,637 |
150万円 | ¥21,956 |
200万円 | ¥29,275 |
250万円 | ¥36,594 |
300万円 | ¥43,912 |
350万円 | ¥51,231 |
400万円 | ¥58,550 |
450万円 | ¥65,869 |
500万円 | ¥73,188 |
- ※上記計算は、金利年率12.5% 返済年数10年 元利均等月賦返済により行っています。
- ※店頭またはお電話にて返済額の試算をすることができます。
- ※お借り入れの日程により、上記より少ない金額になる場合があります。
おまとめローン利用前 | 東京スター銀行のおまとめローン利用後 |
---|---|
毎月の返済額:42,000円 【内訳】 A社100万円 毎月の返済額:20,000円 B社50万円 毎月の返済額:10,000円 C社50万円 毎月の返済額:12,000円 |
毎月の返済額:29,275円 (利息:年率12.5%) (※2) |
おまとめ前と比べて、毎月最大12,725円軽減されます。(※4)
- ※1東京スター銀行のおまとめローンご利用の方の実例をもとに、実際にあり得る返済額を表示しています。
- ※2金利は年率9.8%・12.5%・14.6%の3種類から、東京スター銀行所定の審査により決定いたします。2023年9月1日現在。お借り入れの日程により、表記金額より少ない金額になる場合があります。
- ※3上記計算は、金利年率12.5% 返済年数10年 元利均等月賦返済により行っています。
- ※4おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。
5. おまとめローンを選ぶときの注意点

おまとめローンを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
5-1. 最終的に適用される金利を確認し、返済総額の増減を把握する
おまとめローンに適用される金利が低くなっても、今よりも支払期間を長く設定すると返済総額が増えてしまいます。また、借換先のおまとめローンによっては適用される金利が今よりも高くなる可能性もあります。最終的に適用される金利と返済期間でシミュレーションを行い、どれだけの返済総額削減効果あるかを確認するようにしてください。
5-2. 借り入れるおまとめローンの利用条件をみる
おまとめローンは原則として返済専用のローンのため、追加の借り入れを認めていない金融機関が多いです。ただし、すべての金融機関が認めていないわけではなく、追加の借り入れを認めているおまとめローンもあります。ただ、追加で借り入れる場合は審査の基準が高くなる傾向があります。追加の借り入れを認めている場合でも、おまとめローンを利用した時点で追加の借り入れが難しくなることを認識しておきましょう。
5-3. 悪徳な会社に注意する
利息とは別に高額な手数料を要求するなど、おまとめローンを装った詐欺被害が報告されています。このような悪質被害を防ぐためにも、これから申し込もうとしている金融機関が「貸金業者」として登録されているかどうかを、事前に金融庁のホームページで確認するようにしましょう。登録されていない会社は悪徳業者である可能性が高いため、絶対に利用しないようにしてください。
6. まとめ
おまとめローンを利用することで「これまでよりも低い金利が適用される」「返済管理が楽になる」などのメリットを得られる可能性があります。ただし、金利が低くなっても返済期間が長くなるケースもあり、逆に返済総額が増えてしまうこともあります。また、おまとめローンの利用には審査があります。借入総額や件数が多すぎるとおまとめローンを利用できない可能性があるため、返済が苦しくなったなと感じた際にはなるべく早く利用を検討しましょう。
- ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。
以上
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