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複数のキャッシング・カードローンをまとめる「おまとめローン」利用のメリット&注意点

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掲載日:2024年4月15日

キャッシングやカードローンなどを利用して複数社からの借り入れがあると、返済管理が大変ですよね。契約内容によっては借入金利が高いケースもあり、返済を続けてもなかなか完済できないといった状況に陥りかねません。そうしたときに役に立つのが「おまとめローン」です。おまとめローンとは、複数社からの借り入れをひとつにまとめる返済に特化したローンです。

場合によっては今よりも低い金利で借り換えることができ、毎月の返済が楽になる可能性があります。ただし、おまとめローンにはデメリットもあるため、利用するにあたっては慎重に検討しなければなりません。そこでこの記事では、複数のキャッシング・カードローンを利用するメリットやデメリットを紹介するとともに、おまとめローンの概要やメリット・デメリットについて解説します。現在、複数社からの借り入れがあり、返済に悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

この記事は7分で読めます!

1. 複数のキャッシング・カードローンを利用するメリット・デメリット

複数のクレジットカードのキャッシング枠、またはカードローンを利用されている場合、以下のようなメリット・デメリットがあります。

複数のキャッシング・カードローンを利用するメリット

複数のキャッシング・カードローンを利用するメリットは、1社だけよりも多い金額を借りられるという点です。緊急でお金が必要になった際、契約しているキャッシング・カードローンが1社だけだと、「金額が上限に達してしまい、必要な金額を借りられない」といった状態になる可能性があります。このようなシーンで複数のキャッシング・カードローンが利用できれば、余裕をもってお金を借りることができます。ただ、複数のキャッシング・カードローンを利用するのは、以下のようなデメリットがあるため注意が必要です。

複数のキャッシング・カードローンを利用するデメリット

複数のキャッシング・カードローンを利用するデメリットとしては以下の2つがあります。

  • 返済管理が大変になる
    それぞれのカードローンやキャッシングごとに返済時期が異なるため、いつまでに、いくら、どの口座に用意しておかなければならないといった管理が複雑になります。もし、うっかり口座にお金を入れ忘れ、返済日に返済額が引き落されなかった場合、滞納となってしまいます。そして、場合によっては延滞(信用事故情報)として信用情報機関に登録される可能性もあります。
  • 高い金利での返済が続く
    利用しているキャッシング・カードローンの契約内容によって借入金利は異なりますが、借入金額が少額なときは金利が高く、高額になるほど金利が低くなるようなケースもあります。現在、複数社から少額の借り入れがある場合、それぞれの借入の金利が高くなっている可能性もあります。

2. 複数あるキャッシング・カードローンの返済をまとめるメリット

複数社からの借り入れがある場合、それをひとつにまとめることで、さまざまなメリットが得られます。

返済管理が楽になる

借入先をひとつにまとめることで、返済日がひとつになるため、返済管理が楽になる点が大きなメリットです。

これまでよりも低い金利でおまとめできる可能性がある

複数社からの借入金額をまとめれば、これまでよりも低い金利で借り入れできる可能性があります。こうすることで、毎月の返済額を下げることにつなげられるでしょう。たとえば3社から50万円ずつ年利18%で借り入れていた場合、毎月の返済額は3万4,061円程度※1です。これを東京スター銀行のおまとめローンを利用してひとつにまとめ、150万円(年利12.5%)になった場合、返済額は2万1,956円※2となり、1万円以上も返済額が下がります。これは大きな差であり、毎月の返済が家計に与える負担を抑えることにもつながります。

  1. ※1知るぽるとの「しっかりシミュレーション」を利用し、返済期間4年で計算しています。
  2. ※2金利年率12.5% 返済年数10年 元利均等月賦返済により行っています。

3. 複数あるキャッシング・カードローンの返済をまとめる方法

複数社からの借り入れをひとつにまとめる方法には、他社への借り換え、もしくはおまとめローンの2つがあります。

他社への借り換え

他社への借り換えとは、複数社から借り入れている場合に、そのうちの1社に他社からの借入金額を借り換える方法です。ただし、借換先の数や、借り換える金額によっては全額をまとめられない可能性がある点に注意しておきましょう。借り換え後は、新たに設定された限度額の範囲内で自由に借り入れ、返済ができます。

おまとめローンとは

おまとめローンとは、複数社からの借り入れを別の金融機関でひとつにまとめる方法です。審査に通らなければ利用できませんが、高額な借り換えに対応しているなどのメリットがあります。ただし、おまとめローンでは追加の借り入れができません。あくまでも、返済に特化したローンであることに注意しましょう。

4. おまとめローンを利用するメリット・デメリット

おまとめローンの利用を考える際には、以下のメリットやデメリットがあることを知っておきましょう。

メリット:毎月の返済額や返済総額を抑えられる可能性がある

金利や返済期間などの条件が変わることで、おまとめローンを利用する前とくらべて、毎月の返済額や返済総額が抑えられる可能性があります。

メリット:返済管理が楽になる

複数の借入をまとめることで返済管理が楽になり、管理の負担が減少する他、滞納の心配が減ります。「返済日を忘れて滞納してしまったことがある」「返済日がバラバラで毎月の管理が大変」という方にとってはメリットが大きいといえます。

メリット:総量規制の対象外になる

おまとめローンは総量規制の対象外のため、高額な借り換えに対応していることが多いです。

デメリット:新たに借り入れることはできない

おまとめローンは返済に特化したローンです。そのため、追加で借り入れることはできません。おまとめローンを利用するなら、まず完済することを考え、新たな借り入れはできるだけ避けるようにしましょう。

デメリット:審査に通らなければ利用できない

おまとめローンの申込先は新たな金融機関になるため、審査に通らなければ利用できません。審査の際には信用情報機関への照会も含まれるため、延滞を起こしている、もしくは債務整理を行ったという情報が登録されている場合、審査に通ることは難しくなります。もし、自分の信用情報が不安なら、信用情報機関に対して情報開示の請求を行えます。本人が行う必要がありますが、インターネットで簡単にでき、手数料も1,000円と安いため、不安な方は開示の請求を行ってみてもいいでしょう。

デメリット:借金がなくなるわけではない

おまとめローンを利用することで、低金利での借り入れが可能ですが、借り入れた元本部分が減るわけではありません。ひとつにまとめた借入金額については、利息と合わせて完済する必要があります。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借入金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。

5. まとめ

複数のキャッシングを利用していて、返済管理を楽にしたいと考えているのであれば、おまとめローンの利用が効果的です。ただし、誰でも利用できるわけではありません。返済に特化したローンになるため、新たな借り入れができない点には注意しておきましょう。また、まとめる前の借入条件によっては、おまとめローンを利用したとしてもメリットが期待できない可能性もあります。利用する際にはシミュレーションを行い、どのくらい利息負担が減るのかを確認してみてください。

CFP®認定者/一級ファイナンシャルプランニング技能士/DCプランナー/住宅ローンアドバイザー/証券外務員等の資格を保有し、コンサルタントとしての個人向け相談のほか、資産運用等上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行う傍ら、年間300件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

CFP®認定者/一級ファイナンシャルプランニング技能士/DCプランナー/住宅ローンアドバイザー/証券外務員等の資格を保有し、コンサルタントとしての個人向け相談のほか、資産運用等上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行う傍ら、年間300件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

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