子ども・子育て支援金制度とは?独身税と言われる理由と負担額をわかりやすく解説
- #時事
最終更新日:2026年5月25日

「子ども・子育て支援金制度」という言葉をニュースやSNSで目にし、「どんな制度なの?」「独身税って本当?」「実際にいくら負担するの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
子ども・子育て支援金制度は、日本の少子化対策の一環として2026年4月から導入された新しい制度です。
一方で、インターネット上などでは「独身税ではないか」といった声もあり、制度の内容が分かりにくいと感じている人も少なくありません。
この記事では、子ども・子育て支援金制度とは何か、導入理由、負担額や「独身税」と言われる理由を、わかりやすく解説します。
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1. 子ども・子育て支援金制度とは
子ども・子育て支援金制度とは、子育て世帯に対する支援(給付)の拡充をすることで、子どもや子育て世帯を『社会全体で支え合う』仕組みです。
公的医療保険制度を通じて支援金を集め、その財源を子育て施策に活用することを目的としています。
これまでにも児童手当や保育支援などの制度はありましたが、少子化の進行を背景に、より大規模で持続的な支援策が求められてきました。こうした状況を踏まえ政府は「社会全体で子育てを支える」という考え方のもと、この制度を導入する方針を示しています。
なお、この支援金は税金ではなく、医療保険料に上乗せする形で徴収される点も特徴の一つです。
2. 子ども・子育て支援金制度の導入の背景
日本では長年少子化が続いており、出生数は年々減少しています。
少子化が進むと、将来的には次のような問題が起こる可能性があります。
- 労働人口の減少
- 経済規模の縮小
- 年金や医療など社会保障制度の負担増加
また、子育て世帯の負担が大きいことも課題とされており、教育費や生活費など子育てには多くの費用がかかるため、経済的な理由から子どもを持つことをためらう人も少なくありません。
こうした背景から、子育て支援を強化するための新たな仕組みとして子ども・子育て支援金制度が導入されました。
3. 子ども・子育て支援金制度の主な使い道
子ども・子育て支援金制度で集められた財源は、主に次のような子育て支援策に活用されます。
児童手当の拡充(2024年10月から実施)
- 所得制限の撤廃
- 支給対象を高校生年代まで拡大
- 第3子以降の支給額増額
出産・子育て応援交付金(2025年4月から実施)
- 妊娠期から出産・子育ての支援給付
出生後休業支援給付(2025年4月から実施)
- 育児休業給付手取り10割相当の支給(最大28日間)
育児時短就業給付(2025年4月から実施)
- 時短勤務中の賃金の原則10%支給
こども誰でも通園制度(2026年4月から実施)
- 保育所等に通っていない子どもの保育施設利用支援
国民年金第1号被保険者の育児期間保険料免除(2026年10月から実施)
- 自営業者やフリーランスなどの育児期間における保険料を免除
4. 子ども・子育て支援金制度の負担額の目安
子ども・子育て支援金は、加入している公的医療保険(健康保険、国保など)を通じて徴収され、保険の種類ごとに、報酬または所得に応じて金額が決まります。
会社員の場合は、企業と従業員で折半となり、毎月の標準報酬月額や賞与額に一律の支援金率(2026年度は0.23%)を乗じて算出されます。
国民健康保険や後期高齢者医療の場合は、お住まいの市町村や後期高齢者医療広域連合の条例に基づき、所得等に応じた支援金率を決定します。
支援金率は2026年度から2028年度まで段階的に引き上げられる予定です。
こども家庭庁の試算による医療保険加入者一人当たりの平均支援月額の目安は以下のとおりです。
| 加入者一人当たり支援金額 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 令和8年度試算額 | 令和9年度見込み額 | 令和10年度見込み額 | ||
| 全制度平均 | 250円 | 350円 | 450円 | |
| 被用者保険 | 加入者全体の目安 | 300円 〔(参考)被保険者一人当たり 500円〕 |
400円 〔(参考)被保険者一人当たり 600円〕 |
500円 〔(参考)被保険者一人当たり 800円〕 |
| 協会けんぽ | 250円 〔(参考)被保険者一人当たり 450円〕 |
350円 〔(参考)被保険者一人当たり 550円〕 |
450円 〔(参考)被保険者一人当たり 700円〕 |
|
| 健保組合 | 350円 〔(参考)被保険者一人当たり 550円〕 |
400円 〔(参考)被保険者一人当たり 700円〕 |
550円 〔(参考)被保険者一人当たり 900円〕 |
|
| 共済組合 | 350円 〔(参考)被保険者一人当たり 650円〕 |
450円 〔(参考)被保険者一人当たり 800円〕 |
600円 〔(参考)被保険者一人当たり 1,000円〕 |
|
| 国民健康保険(市町村国保) | 200円 〔(参考)一世帯当たり 300円〕 |
300円 〔(参考)一世帯当たり 450円〕 |
400円 〔(参考)一世帯当たり 550円〕 |
|
| 後期高齢者医療制度 | 200円 | 250円 | 350円 | |
5. 独身税と言われる理由
子ども・子育て支援金制度について、インターネット上などで「独身税」といった表現が用いられることがあります。
こうした呼び方がされる背景には、子どもの有無にかかわらず公的医療保険加入者が広く負担する仕組みである点が挙げられます。
もっとも「独身税」は正式な制度名ではありません。本制度は、少子化対策の一環として、社会全体で子育てを支えることを目的に設けられる仕組みです。
6. 子ども・子育て支援金制度のメリット
子ども・子育て支援金制度には、以下のような点が期待されています。
- 子育て支援の充実につながる
児童手当の拡充や育児支援制度の充実など、子育てに関する施策の財源として活用されます。 - 子育てと仕事の両立を後押し
育児休業給付や時短勤務支援の強化により、働きながら子育てしやすい環境整備が進められています。 - 社会全体で支え合う仕組み
公的医療保険制度を通じて幅広い世代が少しずつ負担することで、社会全体で子育てを支える考え方が制度化されています。
7. 子ども・子育て支援金制度の課題や懸念点
一方で、子ども・子育て支援金制度については、次のような課題や疑念点も指摘されています。
- 子育て世帯以外にも負担が生じる
子ども・子育て支援金の使途は子育て支援に限られるため、子育て世帯は制度の恩恵を実感しやすいといえます。一方で、独身者や高齢者、子どもがいない世帯にとっては、この制度の恩恵を直接受ける機会が少なく、メリットを感じにくい可能性があります。 - 手取り減少として実感される可能性
支援金は医療保険料に上乗せして徴収されるため、給与明細などを通じて新たな負担として認識されやすい側面があります。その結果、手取り減少と感じてしまう可能性があります。
8. まとめ
子ども・子育て支援金制度は、少子化対策を強化するために導入された新たな制度です。
医療保険料に上乗せして支援金を集め、児童手当の拡充や育児支援などに活用されます。
一部では「独身税」と呼ばれることもありますが、実際には独身者のみを対象とした制度ではなく、社会全体で子育てを支えることを目的とした仕組みです。
なお、制度の具体的な内容や運用については、今後の政策や運用によって変更される可能性もあります。そのため、最新の情報を確認しながら理解を深めていくことが重要といえるでしょう。
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