インデックスファンドで株式への投資を始めよう
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掲載日:2018年11月1日
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1. インデックスファンドで株式への投資を始めよう
1.1 「投資信託」で株式投資を
個人が購入する金融投資商品で比較的歴史が長く、良く知られているのが「株式」です。
株価は景気や業績に伴って変動しますので、企業の成長による恩恵をダイレクトに享受できるところが魅力です。
また、株式投資は投資先である企業を資金面から応援するという側面もあり、ひいては経済の活性化にもつながるのです。
一方で、“株式投資は不安だ”という印象がもたれやすいようです。
理由のひとつとして、相場を見極めるのが難しいことがあげられるでしょう。
株価は日々刻々と変化しますし、まして半年後・1年後の株価を予想するのはとても難しいものです。
長期間での投資が前提だとしても、保有し続けるのが良いのか売却すべきかといった検討を、様々な局面ですることになります。
会社の経営方針や財務状況を理解したり、また、経営者の交代などというニュースがあれば、業績に与える影響を自分なりに判断する必要があります。
さらに、投資先の企業が属する業界についての知識や取り巻く環境、今後の変化などを勉強することも大切です。
こういった積極的な関わりも株式投資の楽しさではありますが、忙しくて時間が割けない、株式に興味はあるけど知識が不足しているといった理由で、結局資産運用は定期預金のみ、という方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような場合は、株式投資信託(株式に投資をする投資信託)という選択肢があります。
株式投資信託は通常、複数の企業の株式を組み入れます。
どの企業を投資対象とすべきかという判断や、その後の継続的な状況監視などの運用は、ファンドマネージャーと呼ばれるプロが行ってくれますので、投資家は、大まかな投資の方向性や運用方針を理解しておくだけで良いのです。
また、1万円程度と少額から購入できるうえ、多くの投資家から集めた資金で複数の銘柄を購入するので、一種類の投資信託を購入すれば、それだけで分散投資の効果が期待できるのです。
株式投資信託の選び方には、たとえば投資する業種やテーマで選ぶという方法があります。
新規事業を立ち上げた中小企業に投資して大きな値上がりを期待したい、あるいは環境問題に積極的に取り組む企業に投資したいというように、今後成長すると思う分野や興味がある事業があれば、それらの株式を組み入れている投資信託を選択できます。
1.2 インデックスファンドから始めてみる
株式投資信託も良いけど運用方針の選択にはまだ自信が持てない・・・という方には「インデックスファンド」がお勧めです。
インデックスファンドとは、ファンドの基準価額がある指標(インデックス)と同じ値動きを目指す運用をする投資信託のことです。
日本には、東証株価指数(TOPIX)と日経平均株価という2種類の代表的な「インデックス」があり、これらは毎日のニュースで「株の値動き」として紹介されるので馴染みがある方も多いでしょう。
指数 | 特徴 | 単位 | 算出元 |
---|---|---|---|
TOPIX(東証株価指数) | 東証1部に上場している企業の株価を、昭和43年1月4日の時価総額を100として、毎日の時価総額を加重平均して指数化したもの | ポイント | 東京証券取引所 |
日経平均株価(日経225) | 東証1部上場企業のうち、225銘柄を選び、株価平均型と呼ばれる算出方法で計算したもの。 対象銘柄は流動性、業種などのバランスを考慮して選択され、毎年一部が入れ替えられる。 |
円 | 日本経済新聞社 |
このようなインデックスに投資する投資信託には、初心者にわかりやすい利点があります。
ひとつは、信託報酬などの手数料が他のタイプのファンドに比べて低く設定されていることです。
「インデックスファンド」との対比として、より高い成果を求めて積極的な運用を行う「アクティブファンド」がありますが、有望企業を探したり組入銘柄を機動的に売買したりと、運用中にかかるコストが高くなる傾向にあります。
一方インデックスファンドは、そのファンドがベンチマークとする株価指数に採用されている銘柄・組入比率と同様の構成となるため、ファンドマネージャー独自の判断が不要となり運用コストが軽減できるのです。
また、比較的値動きを把握しやすいという点もメリットとしてあげられます。
TOPIXや日経平均株価に連動するインデックスファンドであれば、自分が購入したときの指数や価格を覚えておけば、たとえばテレビの経済ニュースを見ることで損益がだいたい把握できます。
投資信託は頻繁に売買するものではなく、長期保有に向いている運用商品ですから、一日中価格の変動を気にする必要もありません。
インデックスファンドは、自ら銘柄選択をする必要も、刻々と変化する株価の動きに一喜一憂する必要もありません。
そういった意味で、とてもシンプルでわかりやすく、投資の第一歩の商品として受け入れやすいと思います。
インデックスファンドとアクティブファンドの収益率を過去の統計結果で比較すると、長期的にはインデックスファンドがアクティブファンドを上回る確率が高いと言われています。
長期運用できる資金をお持ちであれば、定期預金の次のステップとして、インデックスファンドで株式投資を始めてみてはいかがでしょうか。