借金返済を成功させる返済計画・おまとめローン・完済のコツを解説
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掲載日:2023年8月7日
最終更新日:2025年11月4日

借金返済は、毎月の元本の返済だけでなく、利息の支払いも必要となります。借入先が複数ある場合や、リボ払いを利用している場合などでは、借り入れの状況を正しく把握できず、気づかないうちに負担が雪だるま式に増えてしまうケースも少なくありません。
しかし、繰上返済・おまとめローン・借り換えなどを活用することで、完済までの期間を短縮できる可能性があります。この記事では、借金返済を成功させるための基本ステップ・家計改善のコツ・返済を早める方法・返済が厳しいときの対処法を、専門家が詳しく解説します。
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1. 借金返済の基本は、現状把握と金利・利息の仕組みの理解
借金返済は、正しいステップを踏んでいくことが近道です。借金返済に悩む方には、借入先や借入額、月々の返済額が曖昧なまま、なんとなく返済を続けているケースが多く見られます。しかし、現状を正しく把握し、今の自分の収支を確認することで、返済計画の見直しや利息の削減に繋がる可能性があり完済までの道筋が明確になります。

また、金利や利息の仕組みを理解することも重要です。特に、借り入れ先が複数ある場合には、高金利の借り入れから優先的に返済することで、無駄な利息を減らすことが可能です。ここでは、借金返済の出発点となる「現状の整理」と「金利・利息の仕組みの理解」について詳しく解説します。
1.1 借入先・金額・毎月の返済額を整理する
借金返済の最初のステップは、「今どこから、いくら借りていて、毎月いくら返す必要があるのか」を整理することです。まずは、下記のポイントを書き出してみましょう。
借金を把握するために整理すべきこと
- 借入先(銀行、消費者金融、クレジットカード会社など)
- 借入残高
- 毎月の返済額
- 支払日(返済日)
上記を紙などに書き出して整理すると、どの借入先からの借金が多いのか、どこから優先して返せばいいのかがわかるようになります。
1.2 借金返済における金利の仕組みを知る

借金における金利と利息の仕組みを知ることも、返済のコツです。
利息は、基本的に下記の計算式で決まります。
利息の計算方法
利息=借入残高×金利(年利)÷365日×利用日数
利息は基本的に、「借入残高×金利(年利)÷365日×利用日数」で計算されます。例えば、年利15%で100万円を30日間借りた場合、100万円×0.15÷365日×30日=約1万2,329円の利息がかかる計算になります。
借入残高が多いほど、また金利が高いほど支払う利息は増えていきます。
1.3 返済方式の違いを知る
借金の返済方式は、主に「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類です。元利均等返済は、毎月の返済額(元本+利息)が一定の金額になります。返済計画を立てやすいメリットがありますが、返済当初は利息の割合が大きく、元本の減りが遅いという特徴があります。
元金均等返済は、毎月の返済額のうち、元本部分が一定の方式です。返済が進むにつれて利息が減り、毎月の返済額も少なくなっていきます。元利均等返済に比べて元本の減りが早く、総返済額を抑えられる点もメリットです。
なお、金利が1%違うだけでも、総返済額に差が生まれます。どれほどの差が生まれるかは、下記の表のとおりです。
| 金利 | 毎月の返済額 | 総返済額 | 利息総額 |
|---|---|---|---|
| 1% | 5万1,281円 | 307万6,875円 | 7万6,856円 |
| 2% | 5万2,583円 | 315万4,997円 | 15万4,997円 |
| 3% | 5万3,906円 | 323万4,364円 | 23万4,364円 |
| 4% | 5万5,250円 | 331万4,974円 | 31万4,974円 |
| 5% | 5万6,614円 | 339万6,822円 | 39万6,822円 |
| 6% | 5万7,998円 | 347万9,904円 | 47万9,904円 |
| 7% | 5万9,404円 | 356万4,216円 | 56万4,216円 |
| 8% | 6万829円 | 364万9,751円 | 64万9,751円 |
| 9% | 6万2,275円 | 373万6,504円 | 73万6,504円 |
| 10% | 6万3,741円 | 382万4,468円 | 82万4,468円 |
| 11% | 6万5,227円 | 391万3,636円 | 91万3,636円 |
| 12% | 6万6,733円 | 400万4,001円 | 100万4,001円 |
| 13% | 6万8,259円 | 409万5,553円 | 109万5,553円 |
| 14% | 6万9,805円 | 418万8,285円 | 118万8,285円 |
| 15% | 7万1,370円 | 428万2,187円 | 128万2,187円 |
- ※1年は365日で計算。元利均等返済方式で計算。
- ※シミュレーションは概算値です。実際の返済額とは異なる場合があります。
300万円借りて5年で返済する場合、金利1%と15%では利息の支払いで約120万円もの差が生じます。自分がどちらの方式で借りているか、また現在の金利を把握し、返済優先順位を見直すことが返済成功への第一歩です。
2. 借金返済成功のコツ
借金返済を確実に進めるためには、家計の改善が欠かせません。毎月の返済額を無理なく捻出するには、収入と支出のバランスを見直し、生活に支障のない範囲で返済資金を確保することが必要です。
ここでは、収入・支出の整理、シミュレーションによる完済までの見通し、固定費の削減、無理のない返済計画の立て方について解説します。
2.1 収入と支出の把握を行う
まずは、ご自身の家計の現状を正確に把握しましょう。毎月の給与や手当などの「収入」と、家賃や食費、光熱費などの「支出」をすべて書き出します。
支出は、家賃や通信費、保険料といった毎月金額がほぼ変わらない「固定費」と、食費や交際費、趣味の費用など月によって変動する「変動費」に分けて整理すると、見直すべきポイントがわかりやすくなります。
2.2 シミュレーションを行ってみる
収入状況を確認できたら、毎月の支出状況と照らし合わせてみましょう。そして、無駄な出費がないかを確認し、返済に回せる額(返済可能額)を算出します。毎月の返済可能額がわかったら、それを元にして現在の借入残高を完済するまでどのくらいの期間が必要になるのか、また完済時点の総返済額や利息負担額がどのくらいになるのかをシミュレーターを利用して調べると返済の目処が見えてきます。
借入先が複数社ある場合、後述のおまとめローンを活用すれば、これまでよりも低い金利が適用され、返済総額を減らせる可能性があります。また、複数の返済をひとつにまとめるため、返済日も1回にすることができ、返済計画を立てやすくなる点もおまとめローンのメリットです。
- ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借入金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%~14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。
2.3 固定費削減で節約する
収入と支出を把握するためには、家計簿をつけることが効果的です。最近ではレシートを撮影するだけで手軽に記録できるスマートフォンアプリも多くあります。家計簿で支出を「見える化」すると、思った以上にお金を使っている項目や、削減できそうな無駄な支出が見つかるでしょう。
節約を始める際は、まず「固定費」から見直すのが効率的です。固定費は、一度見直せばその効果が継続します。
減らしやすい固定費の例
- 通信費:
スマートフォンの料金プランを安いものに変更する、格安SIMに乗り換える - 保険料:
保障内容が重複していないか、現在のライフスタイルに合っているかを見直し、不要な特約などを解約する - サブスクリプションサービス:
利用頻度の低い動画配信サービスや音楽配信サービスなどを解約する
これらの固定費を削減して生まれた余剰資金を、借金の返済にあてましょう。
2.4 確実に返済できる無理のない返済計画を立てる
返済を続けている間にも、急な出費が発生する可能性があります。そのときに手持ちのお金がなく、新たな借り入れをしなければならない状況にならないよう、今後必要になる可能性のある金額を把握し、それを除いた金額で返済できるような返済計画を立てることがポイントです。具体的には、毎月の支出の3~6ヵ月分は緊急資金として確保しておき、それ以外の余剰資金を返済にあてることを考えましょう。
3. 借金の返済を早める効果的な方法
借金を早く完済するためには、「繰上返済を利用する」「おまとめローンを活用する」「借り換えで金利負担を軽くする」といったアプローチが効果的です。
ここでは、繰上返済、借り入れを一本化するおまとめローン、より低金利の借入先に借り換える方法について解説します。これらの方法を組み合わせることで、返済期間を短縮し、総返済額を抑えることが可能になります。
3.1 繰上返済を利用する

繰上返済とは、毎月の決められた返済額とは別に、ボーナスなどの臨時収入を元本の返済にあてる方法です。繰上返済した金額はすべて元本の返済にあてられるため、その元本にかかるはずだった将来の利息をまとめて減らすことができます。
たとえ少額であっても、繰上返済を継続することで総返済額を減らす効果が期待できます。特に、金利の高い借り入れから優先的に繰上返済を行うと、より効率的に利息を削減できるでしょう。
3.2 おまとめローンを活用する
借入先が複数ある場合、おまとめローンを利用して一本化することで、返済負担を軽減できる可能性があります。おまとめローンとは、複数のカードローンやリボ払いなどの借り入れを、ひとつのローンにまとめる仕組みのことです。返済先を一本化することで、毎月の返済管理がしやすくなり、金利や返済総額を抑えられる場合もあります。

- ※1おまとめローンご利用の方の実例をもとに、実際にあり得る返済額を表示しております。
- ※2金利は年率9.8%~14.6%となり、当行所定の審査により決定いたします。【2025年8月1日現在】
- ※3上記計算は、金利年率13.0% 返済年数10年 元利均等月賦返済により行っております。例として、おまとめ借入額が2,000,000円の場合、毎月のご返済額は29,862円、概算の返済総額は3,583,479円となります。なお、実際にお借り入れ頂く際の金額と端数等が異なる場合がありますのでご注意ください。
おまとめローンには、返済の負担を軽減できる複数のメリットがあります。
おまとめローンのメリット
- 金利削減効果:
審査結果によっては今よりも低金利で借金をまとめられる可能性がある - 返済管理の簡素化:
返済日・返済額・返済先が一本化される - 月々の返済額の軽減:
返済期間の調整により月々の返済額を抑えられる可能性がある - 精神的負担の軽減:
複数の債権者からの催促がなくなる
ただし、おまとめローンを利用する際は、金利・返済期間・借入条件などを十分に比較したうえで判断することが重要です。
- ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借入金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%~14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。
3.3 借り換えをして金利負担を軽減する
現在の借入先のローンの金利が高いと感じる場合は、より低金利の借入先への借り換えを検討してみましょう。
借り換えによって適用金利が下がれば、総返済額を削減できます。
借り換えによる金利負担軽減の例
借入額300万円、返済期間5年の場合
- 金利15% → 月々の返済額約7万1,370円、総返済額約428万円
- 金利8%に借り換え → 月々の返済額約6万829円、総返済額約364万円
金利を数%減らせると、借入額や残存期間によっては年間で数万円から数十万円の差が生まれることがあります。
ただし、借り換えには審査があるため、すべての人が利用できるわけではありません。信用情報や収入に不安がある場合は、まずは日々の支出を整えて返済を継続していくことで、将来的な借り換えのチャンスが広げることが大切です。
4. 借金返済が難しい場合の対処法
すでに返済が厳しい状況であり、延滞を繰り返してしまっているような場合には早急な対処が必要です。長期延滞が続くと、法的な措置(財産や給与の差し押さえなど)を取られるリスクもあります。こうした状況を避けるためにも、「返済できそうにない」と気づいた時点で、早めに対策をとることが重要です。
ここでは、返済が難しいときの具体的な対処法について解説します。
4.1 返済日に間に合わないときは金融機関に連絡する
どうしても返済日にお金が用意できない場合は、それがわかった時点で借入先の金融機関に電話で連絡を入れましょう。「無断で放置する」ことは、してはいけません。
誠実に事情を説明し、いつまでに返済できるかの見込みを伝えることで、返済日の一時的な延長や返済額の相談に応じてくれる場合があります。連絡一本で、信用を大きく損なう事態を避けられる可能性があります。
4.2 公的な無料相談窓口に相談する
借金返済により生活が厳しい場合には、一人で抱え込まず、まずは相談することが何より大切です。
下記のような機関の無料相談窓口を活用してみましょう。
主な無料相談窓口
- 法テラス(日本司法支援センター)
電話番号:0570-078374
受付時間:平日9:00~21:00、土曜9:00~17:00
一定の収入条件を満たせば、弁護士費用の立替制度も利用可能 - 消費者ホットライン
電話番号:188番(最寄りの消費生活相談窓口につながります)
多重債務に関する相談や情報提供を無料で実施 - 財務局多重債務相談窓口
各財務局で専門相談員による無料相談を実施
債務整理方法や家計管理についてアドバイス - 日本貸金業協会
貸金業相談・紛争解決センター:0570-051-051
受付時間:9:00~17:00(土・日・祝休日・年末年始休業日を除く)
貸金業に関するさまざまな相談に対応
これらの窓口では、専門家による無料相談が受けられるほか、必要に応じて弁護士などの紹介も行っています。
4.3 弁護士・司法書士に相談する
「返済が滞っている」「返済できる見込みがない」といった債務整理を視野に入れた段階であれば、弁護士や司法書士に相談すべきタイミングです。
専門家に相談すれば、収入や生活状況に合った法的整理の方法を提案してもらえるだけでなく、債権者とのやりとりも代行してもらえるため、精神的な負担も大きく軽減されます。最近では、初回相談無料や分割払いに対応している事務所も増えており、相談のハードルも下がっています。
4.4 債務整理を行う
債務整理も借金返済が難しい場合の対処法です。債務整理とは、借金の減額や免除を目的とした法的な手続きです。主に下記の3つの方法があります。
債務整理の方法
- 任意整理:
弁護士や司法書士が債権者と直接交渉し、利息カットや返済スケジュールの見直しを行う - 個人再生:
裁判所の認可を得て、借金の減額と分割返済の計画を立てる - 自己破産:
裁判所の認可を得て、財産を処分する代わりに、借金の返済義務を免除してもらう
それぞれにメリット・デメリットがありますが、返済が不可能なほど厳しい場合には有効な選択肢となります。ただし、債務整理を行う場合は信用情報に履歴が残り、クレジットカードが使えなくなる、住宅ローンや自動車ローンなどの新規借り入れが難しくなるなどの大きなデメリットもあるため、慎重に検討してください。
5. 借金の返済には無理のない返済計画が大切
借金を確実に返済するためには、借金の現状や自身の収入を確認し、無理のない返済計画を立てることが大切です。借金は返済期間が長くなると、返済総額が増える傾向があります。一方で、「毎月の返済負担を少しでも軽くしたい」という理由から、あえて長期の借り入れに借り換えるケースもあります。余剰資金がある場合は、繰上返済やおまとめローンといった方法を活用して、返済を早める方法を検討しつつ、生活の状況に合わせて返済方法を柔軟に選びましょう。
複数の借り入れを一本化し、金利や返済負担を軽減したいと考えている方には、東京スター銀行のおまとめローンの活用がおすすめです。東京スター銀行のおまとめローンは、固定金利で返済日や返済額の一本化ができるメリットがあり、借金返済を効率化したい方に適した商品です。
詳細な条件やお申込方法については、下記の専用ページをご確認ください。
- ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借入金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%~14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。
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