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借金300万円自力で返せる?やばい…と不安な方へFPが教える返済のコツ

  • #おまとめローン

掲載日:2023年9月25日

借金が300万円もあると、「返せないのではないか?」「いつまで返済が続くのか?」と不安になってしまいますよね。そこでこの記事では、お金の専門資格FPを持つ筆者が、借金300万円を自力で返済していくコツをまとめました。さらに借金を返済していくうえでの注意点や、返済が困難になった際の対処法についても、わかりやすく解説しています。借金の返済に悩んでいる方はぜひご一読ください。

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1. 300万円を返済できる条件とは

ここでは300万円を自力で返済できる条件を紹介しますので、まずそれに該当しているかを確認しましょう。

1-1. 借金額が年収の3分の1を超えていないか?

一般的に借金の総額が年収の3分の1を超えていると返済が困難とされています。300万円の借金がある場合、年収が900万円以上なければ、自力返済は難しい可能性が高いです。まず自分の年収を確認し、900万円以上ある場合は自力返済を検討。年収が900万円以下の場合は、債務整理などのその他の方法を検討しましょう。

1-2. 借入先の数

現在借り入れている借入先の数が、多ければ多いほど自力での返済が難しくなります。自力で返済できる借入先の数は3社〜4社程度です。5社以上の借入先があるようなら、まず借入先の数を減らすことを考えましょう。5社ある借入先のなかでも借入残高が少ないものから完済していき、最終的な借入先が3社程度に収まるように考えることが大切です。

1-3. 信用情報の内容

自力で返済する際にもっとも利用しやすいのがおまとめローンです。ただし、返済を滞納しているなど信用情報に問題がある場合、おまとめローンの利用が難しくなる可能性があります。おまとめローンの審査では申込者の「年収・勤務先・勤続年数」といった属性のほか、信用情報に問題がないかどうかの照会をかけます。照会した結果、信用情報に問題があることが判明すると、審査に通ることが難しくなることが多いです。

信用情報に問題があった場合、信用情報機関にその情報が一定期間登録されます。そのため、情報が登録されている間はおまとめローンだけでなく、各種ローンやクレジットカードの審査に通過するのも難しくなります。もし、自分の信用情報に問題があるかどうかが気になる場合は、自分で調べることも可能です。信用情報機関に「情報の開示請求」を行うことで、現在の信用情報が分りますので、気になる方は一度情報の開示請求を行ってみてください。手数料も1,000円程度で、インターネットで請求が可能です。

2. 300万円の借金を返済するためのコツ

借金を返済していくにあたり、「返済のためのコツ」をしっかりと理解しておきましょう。

2-1. 収支の見直し

借金を計画通りに返済していくためには、毎月の返済額が不足しないように気をつけなければなりません。まず、家計の収支を見直し、無駄な出費や削減できる項目はないかをチェックしましょう。そのうえで削減できる部分については積極的に取り組んで収入に対する支出を抑え、残りの金額を返済に回すなど、返済額を増やしてみてください。

2-2. 返済計画の作成

収支を見直して毎月返済にあてられる額が把握できたら、あらためて返済計画を作成します。その際には毎月の返済額、そして完済までの期間を明確にしておきましょう。

2-3. 繰上返済の活用

繰上返済とは、毎月の決まった返済とは別に返済することで任意返済とも言われます。任意返済の額はすべて元本への返済にあてられるため、その後の利息が低減され「利息負担が減り返済総額を減らせる」「返済総額が減ることで返済期間が短くなる」などのメリットが得られます。

2-4. おまとめローンの利用

借入先が複数社あるなら、おまとめローンが利用できないか検討しましょう。おまとめローンとは、複数社からの借り入れを1社にまとめる方法です。おまとめローンを利用することで現在適用されている金利を下げられる可能性がある他、返済管理が楽になるというメリットもあります。返済負担を減らしながら完済を目指せる方法であるため、借金返済にお悩みの方はおまとめローンの利用を検討してみてください。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。

3. 300万円の借金を返済するうえでの注意点

ここでは、借金を返済していくなかで注意すべき点を解説します。

3-1. 返済しても利息が減らない

借り入れているローンの条件によっては、返済額の大部分が利息の返済にあてられ、返済を続けてもなかなか元本が減らない状況に陥ります。このような場合は、繰上返済で元本を減らす方法を検討しましょう。繰上返済をした金額はすべて元本の返済にあてられるため、返済期間削減と合わせて利息負担分の削減効果も期待できます。

3-2. 返済するために新しく借り入れる

返済のお金が足りなくなり、返済額を補填するために新しく金融機関から借り入れると、利息負担を増やしてしまうことにつながります。また、借入先が増えることで信用機関に問題があるとみなされてしまい、新しくローンを組もうと思っても審査に通らないといった事態を招きかねません。借金の返済を考えているのであれば、返済中の新規借り入れは絶対にしないようにしましょう。

4. 300万円を自力で返済できない場合の対処法

ここでは300万円を自力で返済できない場合、どのように対応したらよいかについて解説します。

4-1. 債務整理

債務整理とは、公的に認められた借金救済制度です。債務整理にもさまざまな種類があり、借金額によって取るべき手段も異なります。300万円を自力で返済できないと判断した場合、債務整理の「任意整理」」もしくは「個人再生」の利用を考えてみましょう。

任意整理

任意整理とは、裁判所を通さずに債務者(自分)と債権者(借入先)が「利息の減額」について話し合う方法です。合わせて返済期間を調整することも可能です。任意整理のメリットは債権者と交渉することにより、将来発生するリスクを削減してもらえることです。ただし、任意整理後は最長5年で完済することが必要になるため、毎月の返済額がどのくらいになるのか、そしてそれを続けていけるのかを考えることが大切です。

例えば300万円を5年かけて返済するためには、毎月5万円を返済にあてる必要があります。家計の収支も考慮し、5万円の返済を続けていけるのかを考えて交渉に臨むようにしましょう。

個人再生

個人再生は任意整理とは異なり、裁判所への申し立てを行う制度です。裁判所の許可を得たうえで、借金を今の5分の1〜10分の1程度まで減額することができます。個人再生手続き後に残った借金については、原則として3年で完済できるように返済計画を立てることになります。

個人再生における減額には上限があり、借金が300万円なら最終的に100万円まで減額されることになっています。そしてその100万円については3年かけて返済しなければなりません。個人再生も任意整理と同様に、借金が完全になくなるわけではないことと、手続き後も一部の借金の返済は続いていくことを理解しておきましょう。

5. まとめ

自力で300万円の借金を返済していくには、返済のコツや注意点を理解しながら、正しいやり方で返済を続けていく必要があります。本来は自分で完済できることが理想ですが、万が一返済できなくなった際には、最終手段として債務整理(任意整理・個人再生)という選択肢も考慮しましょう。また、複数社から借り入れがある場合はおまとめローンを利用するのも良い方法です。おまとめローンを利用することで、返済総額が減ったり返済管理が楽になったりする可能性があるため、借金返済にお悩みの方はぜひ利用を検討してみてください。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。

以上

CFP®認定者/一級ファイナンシャルプランニング技能士/DCプランナー/住宅ローンアドバイザー/証券外務員等の資格を保有し、コンサルタントとしての個人向け相談のほか、資産運用等上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行う傍ら、年間300件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

CFP®認定者/一級ファイナンシャルプランニング技能士/DCプランナー/住宅ローンアドバイザー/証券外務員等の資格を保有し、コンサルタントとしての個人向け相談のほか、資産運用等上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行う傍ら、年間300件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

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