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「カードローン返済が終わらない」を解決!返済方法&返済のコツ

  • #カードローン
  • #お金を返したい

掲載日:2024年3月11日

カードローンは、金融機関や貸金業者から借り入れができる便利なサービスですが、利用の際には注意が必要です。特に、「返済が終わらない」という悩みは、周囲にも相談しづらく難しい問題です。そこでこの記事では、カードローンの返済方法や返済計画の立て方、返済期間の長期化を防ぐ方法など、無理なく効率的に返済するためのポイントを専門家の視点からわかりやすく解説します。カードローンを賢く利用し、返済に関する不安を解消しましょう。

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1. カードローンの返済方式は2種類

カードローンの返済方法には、毎月決められた額を返済する「約定返済」と、追加で返済する「任意返済」があります。

「約定返済」で毎月返済する

カードローンの約定返済は、契約で定められた「約定返済日」に、契約で定められた「約定返済額」を返済する返済方法です。約定返済日はカードローンによって異なり、決まっている場合と自分で選択できる場合があります。約定返済の返済方式は、主にリボ払い方式が採用され、そのなかでも特に「残高スライド方式」「元利定額返済方式」「元金定額返済方式」の3つが一般的です。

残高スライド方式
残高スライド方式は、借入残高に応じて月々の返済額が変動します。たとえば、残高が10万円以下なら毎月2,000円、20万円以下なら4,000円といったように返済額が決まります。借入残高が減少するにつれ、返済額も減少し、負担が軽減されるメリットがあります。一方で、借入残高に応じて毎月の返済額が変わるため、翌月の返済額を把握しにくい特徴があります。
元利定額返済方式
元利定額返済方式は、借入残高にかかわらず、元金と利息を一定額で返済する方法です。借入残高が10万円でも50万円でも、毎月の返済額が一定なので、返済計画を立てやすいという点がメリットです。しかし、借入額が大きく返済額に占める元金の割合が少ない場合は、返済期間が長引く傾向にあります。
元金定額返済方式
元金定額返済方式は、毎月固定の元金に利息を加えた額を支払う方法です。毎月一定の元金を支払うため、元利定額返済方式にくらべて元金の減りが早く、総支払額も少なくできる点がメリットです。一方で、初期の返済額が大きく毎月の返済額が一定でないため、翌月の返済額が把握しにくい、といった特徴があります。

「任意返済」で繰上返済、一括返済する

カードローンの任意返済は、毎月の約定返済に加えて任意のタイミングで追加返済することです。「臨時返済」や「随時返済」といわれることもあります。任意返済を利用すると、借入残高を減らし、結果として支払う利息の総額を抑えられます。特に、ボーナスや臨時収入があるときに行うと効果的です。そしてこの任意返済には「繰上返済」と「一括返済」があります。

繰上返済は、任意の金額を追加で返済し、元金を減らして借入期間を短縮できます。繰上返済の際には、元金の返済に全額が充てられるため、利息の軽減につながります。一括返済は、利用残高全額を一度に返済する方法で、これによりさらに迅速に借入残高を減らせます。

任意返済は、借入残高が減少すると共に、将来的な利息の支払いを減らせるので、余裕資金ができたときには積極的に活用してみてください。

2. カードローンはどこで返済する?

カードローン会社により異なりますが、口座振替、ATM、インターネットバンキングなどでカードローンの返済ができます。

口座振替(銀行引落し)

口座振替は、銀行口座から自動的に返済額が引き落とされる返済方法です。一般的に手数料はかかりません。店舗窓口やATMに行く手間もかからず、自動的に引き落とされるため、払い忘れがない点がメリットです。

ただし、口座残高が足りないと返済できないため、残高不足になっていないか注意しましょう。また、返済の履歴が通帳に残ります。家族や恋人など身近な方にカードローンの借り入れを知られたくない場合は、通帳の管理にご注意ください。

銀行やコンビニのATM

銀行やコンビニなどのATMでの返済方法で、休日・夜間でも利用可能なATMもあり便利です。カードローン会社、利用ATM、時間帯によって手数料がかかる場合もあるので事前に確認しておきましょう。

インターネットバンキング

金融機関のインターネットバンキングを利用して、パソコンやスマホで24時間、どこでも返済できるのがメリットです。利用時にはインターネットバンキングの契約や利用手数料が必要になる場合があるので、事前に確認してください。また、口座振替と同様に、返済の履歴が通帳に残るため、通帳の取り扱いに注意しましょう。

3. 返済がなかなか終わらないのはなぜ?

カードローンを毎月返済しているのに、なかなか終わらない理由は、金利が高く、毎月の返済額が少ないことにあります。

金利が高い

カードローンの金利は比較的高く設定されている傾向があります。以下では、カードローンの金利の特徴や、住宅ローン・カーローンの違いなどを見ていきましょう。

住宅ローンやカーローンなどの用途が限定されたローンの金利の特徴
住宅ローンやカーローンなど用途が限定された「目的別ローン」は、ほかの用途でお金を利用できません。使いみちが明確で返済計画が立てやすいため、金融機関にとって貸し倒れのリスクが小さく、また商品によっては住宅や車を担保にすることでさらに金融機関のリスクを減らす仕組みにもなっているため、カードローンと比較すると低金利で融資を受けられる傾向があります。
カードローンの金利の特徴
カードローンの金利は、企業ごとに異なります。ただし、金利の上限は法律で決まっており、上限を超える金利は設定できません。金利の上限は次の通りです。
  • 借入額が10万円未満の場合…年20.0%
  • 借入額が10万円以上100万円未満の場合…年18.0%
  • 借入額が100万円以上の場合…年15.0%
カードローンの金利が高い理由
カードローンは、利用用途が限定されていない「多目的ローン」なので、借金の借り換えや生活費としても利用でき、一般的に無担保で保証人も不要です。その代わりに、住宅ローンやカーローンにくらべて、金融機関にとって貸し倒れのリスクが大きいため、金利が高く設定される傾向があります。

毎月の返済額が少ない

一般的なカードローンでは、借入残高によって、毎月の返済額(約定返済額)が決まります。毎月返済しなければならない最低限の金額が設定されているため、最低額だけ返済していると、元金の完済までに時間がかかります。

4. カードローンを無理なく確実に返済するコツ

カードローンを無理なく確実に返済するために、やるべきステップを見ていきましょう。

毎月返済可能な金額を明確にする

まず、毎月の収入と支出を確かめて、無理なく返済できる金額を計算します。支出から減らせるものがないかチェックしてみてください。たとえば、携帯電話料金が高ければ、格安プランや格安SIMに変更したり、あまり使っていないサブスクサービスがあれば解約したりして、支出を減らしていきましょう。

返済計画を立てる

各金融機関などの返済シミュレーターで、借入金額・返済期間・金利などを入力し、毎月の返済額や、返済額の総額などを確かめましょう。もし、毎月の返済額に余力があれば、任意返済や毎月の返済額の増額などを検討しましょう。金融機関によっては返済額の増額は対応していない場合もありますので確認してみましょう。

積極的に繰上返済する

ボーナスや残業手当などで余裕資金ができたら、積極的に、任意返済で繰上返済しましょう。完済までの期間が減り、支払う利息や支払総額が減らせます。ただし、無理に繰上返済を行い、そのほかの支払いが滞ったり、生活費が足りなくなったりしないようにご注意ください。

5. まとめ

カードローンは、利用用途が限定されていないので使い勝手がよいものの、金利が高く設定される傾向があります。自分の返済可能額をしっかりと把握して、無理のない返済ができる金額を借りるようにしましょう。また、複数社からの借り入れがあって返済の見通しが立てづらい場合には「おまとめローン」を利用するという選択肢もあります。おまとめローンを利用することで、返済スケジュールを管理しやすくなり、金利を下げられる可能性もあるので、気になる方はぜひ検討してみてください。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。
【ライター情報】
鈴木 靖啓

40代でFIREした元金融系システムエンジニア・現資産形成アドバイザー(CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士)。中央大学理工学部卒業後、SEとして22年間従事。2000年から株式投資をはじめ多くの個人金融での失敗・成功を経験しFIRE達成。東京から熊本に生活拠点を移し『知っている人だけが得をするお金の知識』を講演・執筆で発信しています。

40代でFIREした元金融系システムエンジニア・現資産形成アドバイザー(CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士)。中央大学理工学部卒業後、SEとして22年間従事。2000年から株式投資をはじめ多くの個人金融での失敗・成功を経験しFIRE達成。東京から熊本に生活拠点を移し『知っている人だけが得をするお金の知識』を講演・執筆で発信しています。

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