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消費者金融で借りたお金を返済するコツ|FPが確実に返す方法を解説

  • #お金を返したい

掲載日:2024年3月11日

消費者金融での借り入れに関して、多くの人が「消費者金融の返し方にコツはあるの?」や「返済期日に間に合わないとき、どうしたらいい?」といった疑問をお持ちのようです。そこでこの記事では、お金のプロと呼ばれる資格、ファイナンシャルプランナー1級を所持する筆者が、無理なく確実に借金を返済するための計画の立て方や、自分にとって最適な返済方法の選択などを解説。このほか、思いがけず手にした臨時収入の賢い使いみちや、期日までに返済が難しいときの対応策を具体的についてもまとめました。

この記事は7分で読めます!

1. 着実に返せる返済計画を立てるポイント

消費者金融の借金を着実に返すためには、返済計画を立てることが重要です。返済計画の立て方を見ていきましょう。

借入残高・金利・毎月の返済額を確認する

まずは、現状の借入内容を把握することが大切です。「借入先」「借入残高」「金利」「毎月の返済額」を確かめましょう。情報は借入先の消費者金融が運営するWebサイトなどで確かめられます。もしも、どの消費者金融から借り入れがあるかわからない場合は、「株式会社日本信用情報機構(JICC)」で借入先を確認してみてください。

参照:JICC 株式会社日本信用情報機構「信用情報を確認したい方

毎月の返済可能額を計算する

次に、毎月返済できる金額を確認しましょう。毎月の収入と支出を確かめ、無理なく返済できる金額を計算します。支出から減らせるものがないかチェックしてみてください。たとえば、携帯電話料金が高ければ、格安プランや格安SIMに変更したり、あまり使っていないサブスクのサービスがあれば解約したりして、支出を減らしていきましょう。

完済までの返済金額や利息金額の返済シミュレーションする

各金融機関などの返済シミュレーターで、借入金額・返済期間・金利などを入力し、毎月の返済額や、返済額の総額などを確認してみてください。毎月の返済金額や利息金額を、何パターンかの返済期間でシミュレーションしましょう。

統計データで消費者金融利用経験者(個人)の毎月の返済金額を見ると、「1万0,001円〜3万円」が32.1%と最も高く、次いで「5,001円〜1万円」が24.7%、「〜5,000円」が19.2%となっており、完済に至るまでの返済期間は44.1%が1年以内というデータがあります。

参照:金融広報中央委員会「しっかりシミュレーション

参照:日本貸金業協会「資金需要者等の借入意識や借入行動等に関する調査結果

2. 自分に合った返済方法を選ぼう

消費者金融での借り入れの返済方法を見ていきます。手数料がかからない方法で返済するのがよいでしょう。消費者金融によって対応している返済方法が異なる場合があるので、事前に確かめて自分にあった方法で返済しましょう。

口座振替(自動引き落とし)

口座振替は、銀行口座から自動的に返済額が引き落とされる返済方法です。一般的に手数料はかかりません。店舗窓口やATMに行く手間がかからず、払い忘れがない点がメリットです。

しかし、口座の残高が足りないと返済できないため、残高不足に注意しましょう。また、返済の履歴が通帳に残るため、家族や身近な人にカードローンの借り入れを知られたくない場合は注意が必要です。

ATM(消費者金融・提携)

借入先のATMや、銀行・コンビニなどの提携ATMからの返済方法です。借入先のATMでは手数料がかからないことが多く、21時など遅い時間まで利用可能です。コンビニなどの提携ATMは24時間利用できるものもありますが、手数料がかかる場合もありますので事前に確認しましょう。

インターネット返済

金融機関のインターネットバンキングを利用した返済方法です。パソコンやスマホで24時間、どこでも返済できるのがメリットです。利用時にはインターネットバンキングの契約や手数料が必要になる場合があるので、事前に確認しましょう。また、口座振替と同様に、返済の履歴が通帳に残るため、通帳の取り扱いにご注意ください。

店頭窓口

消費者金融の店舗窓口での返済方法です。一般的に手数料はかかりません。担当者がいるので返済計画などの相談をしたいときに便利です。返済期日が迫っている場合は、返済が遅れないよう、店舗窓口の場所と営業時間も確認しておきましょう。

銀行振込

銀行振込での返済方法は、一般的に手数料がかかることが多いです。また、振り込みをしてから消費者金融に着金するまでに時間がかかるため、返済期日の前営業日までに余裕をもって振り込みましょう。また、口座振替と同様に、返済の履歴が通帳に残るため、通帳の取り扱いにご注意ください。

3. 完済するためのコツ!

消費者金融の借り入れを完済するためには、自分にあった返済方法を選ぶほかにも、ポイントがあります。

給料日直後に返済期日を設定する

毎月の返済日を指定できる場合は、給料日直後に返済日を設定しましょう。給料日と返済日が離れていると、その間にお金を使い、返済日に資金が不足することになりかねません。

返済期日までに返済できなければ「延滞」扱いになり、返済期日を過ぎた日数に応じた「遅延損害金」も発生します。繰り返し延滞すると、信用情報にも傷がつくので、返済期日を守って返済していきましょう。

積極的に繰上返済する

毎月の返済に加えて、ボーナスや残業手当などで余裕資金ができたときには、積極的に繰上返済しましょう。繰上返済すると、完済までの期間が減り、支払う利息や支払総額を減らせます。ただし、無理な繰上返済によって、そのほかの支払いが滞ったり、生活費が足りなくなったりしないよう注意が必要です。

4. 借金が返済できない場合はどうすればよい?

返済期日までに借金を返済できないときには、状況に応じた対策が考えられます。

消費者金融に連絡する

返済期日に支払うのが難しいとわかった場合はできるだけ早く、借入先の消費者金融に連絡しましょう。理由によっては支払いを待ってもらえることがあるかもしれません。そして、借入先が複数あって返済に困っている場合など、長期的に返済が難しくなると考えられる場合には、以下の方法を検討してみてください。

おまとめローンを利用する

借入先が複数ある場合は、「おまとめローン」の利用を検討しましょう。おまとめローンの利用によって、利息分の支払いを抑えられることがあるほか、複数日あった返済日がまとまることで返済スケジュールの管理がしやすくなります。ただし、借金残高が収入にくらべて多すぎると、審査に通らないケースも少なくありません。また、返済期間を長くして毎月の返済額を減らす場合には、金利によっては支払総額が増えてしまうこともあるので、利用時は慎重に検討しましょう。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払い額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借り入れ金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%・12.5%・14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。

債務整理で借金を減額する

上記の方法を試しても借金が返済できない状態が続く場合は、債務整理を検討してみてください。債務整理は、借金の支払総額の減額・支払い免除を目指す手続きで、「任意整理」「個人再生」「自己破産」などがあります。いずれも自分で手続きすることが可能ですが、弁護士などの専門家に相談するのが一般的です。但し、債務整理をした場合には信用情報機関に事故情報が登録され(ブラックリストに載り)、5〜10年程度の期間、ローンやクレジットカードが使えなくなるなどの影響があるので、慎重に検討しましょう。

5. まとめ

消費者金融の利用においては、自身の返済可能額をしっかりと把握し、借り入れは無理のない返済ができる金額にすることが大切です。それでも借金の返済が難しくなってしまった場合は、ひとりで悩まず、借入先の消費者金融や、弁護士など専門家に相談し、対策を検討してみてください。

【ライター情報】
鈴木 靖啓

40代でFIREした元金融系システムエンジニア・現資産形成アドバイザー(CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士)。中央大学理工学部卒業後、SEとして22年間従事。2000年から株式投資をはじめ多くの個人金融での失敗・成功を経験しFIRE達成。東京から熊本に生活拠点を移し『知っている人だけが得をするお金の知識』を講演・執筆で発信しています。

40代でFIREした元金融系システムエンジニア・現資産形成アドバイザー(CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士)。中央大学理工学部卒業後、SEとして22年間従事。2000年から株式投資をはじめ多くの個人金融での失敗・成功を経験しFIRE達成。東京から熊本に生活拠点を移し『知っている人だけが得をするお金の知識』を講演・執筆で発信しています。

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