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円高の時はドルを買う?外貨預金の活用法

  • #資産運用
  • #外貨預金

掲載日:2019年12月19日
最終更新日:2020年4月1日

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1. 円高・円安って?基本を確認!

外貨預金とは、日本円を外貨に替えて預ける預金のことを言います。外貨預金にお金を預けると、その外貨を発行している国の金利水準に基づいた利息が得られる一方、預入時よりも為替相場が円安に振れると為替差益も期待できます。

日本では長く超低金利が続いていますが、海外にはもっと金利水準の高い国々が数多く存在しています。また、為替相場は絶えず変動しており、その推移次第で得られる為替差益も外貨預金の大きなメリットです。

外貨預金に期待できることは、①海外の金利水準を反映した利息、②預入時よりも円安になると発生する為替差益の2つがあげられます。

では、そもそも円安とは為替相場がどのように推移することを意味しているのでしょうか?また、外貨預金を始めるうえでは、円安とは逆の現象である円高についてもきちんと理解しておいたほうがいいでしょう。

円安とは、ある通貨に対して円の価値が下がる(安くなる)ことを意味しています。たとえば、1米ドル=100円だった為替レートが1米ドル=110円になったケースで考えてみましょう。

当初は100円で1米ドルに交換できていましたが、レートの変動でそれに10円を上乗せした110円でないと1米ドルを手に入れられなくなっています。つまり、米ドルに対して日本円の価値が10円分だけ下がった(円安になった)わけです。

これに対し、1米ドル=100円だった為替レートが1米ドル=90円になったとしたら、どうなるでしょうか? 今度は、1米ドルへの交換に100円を必要としていたのに、90円で済むようになっています(為替手数料は考えないとする)。

1米ドルに対し、日本円の価値が10円分だけ高まったということです。これが円安とは反対である円高と呼ばれる現象です。

2. 円高は外貨預金をスタートさせるチャンス

こうした円安・円高の関係を理解したうえで、外貨預金で為替差益が生じるシチュエーションについて考えてみましょう。1米ドル=100円の時点で、10万円を米ドル預金に預けたとすると、「10万円÷100円=1,000米ドル」が運用されていくことになります(ここでは為替手数料は考慮せず)。

そして、この預金を1米ドル=110円まで円安が進んだタイミングで日本円に戻したとしたらどうなるでしょうか?利息分・為替手数料分を抜きにして考えると、「110円×1,000米ドル=11万円」が手元に入る計算となります。最初に預けた元金は10万円で、増えた分の1万円がこのケースにおける為替差益です。

逆に1米ドル=90円まで円高が進んだタイミングで日本円に戻した場合は、「90円×1,000米ドル=9万円」に受取額が減り、1万円の為替差損を被っています。

したがって、円高が進んでいる局面で外貨を預け、その後に流れが変わって円安が進んだタイミングで日本円に戻すのが外貨預金を運用する際の定石だと言えるでしょう。

為替相場は一方向に偏った動きをするのではなく、円高になったり円安に転じたりというサイクルを繰り返しています。足元の動きと過去の傾向を踏まえて、お客さまご自身で円高が進んでいると感じるタイミングで外貨預金を始めたら先々で流れが円安に転じて為替差益が生じる可能性もあるかもしれません。

意に反してすぐ円安へと流れが変わらなかった場合も、中長期的なスパンで預け続けていれば、その間には海外の金利水準を反映した利息が付いていきます。それを着実に受け取りながら、円安局面が訪れるのを気長に待つのも一考でしょう。

ただし、為替相場は必ず過去と似たような動きを繰り返すと断言できないものですし、現状のレートが円高か円安かといった判断も本人の主観に基づくものです。保有している通貨の金利が下がったりして円安へと流れが逆転せず、日本円に戻すチャンスがいっこうに巡ってこないというパターンも考えられるでしょう。

そのような場合、しびれを切らして日本円に戻せば、為替差損を被ることになります。こうした観点からも、「長期の運用になってもいいから為替差益を享受したい」と考えるなら、目先で使う予定のない余裕資金の一部を運用に充てることが重要となります。

3. 外貨預金で利益を得るためには

ここまで、外貨預金にお金を預けた場合に期待できる利益(海外の金利水準を反映した利息と為替差益)、発生しうる損失(為替差損)について説明してきました。次は、手数料について考えてみましょう。

当然ながら、手数料負担は軽ければ軽いほど、得られる利益は大きくなります。外貨預金の場合は、適用されるレートに為替手数料が上乗せされており、外貨に交換する際と日本円に戻す際にそれぞれ負担するようになっています。

たとえば米ドル預金の場合は、「日本円→米ドル」への交換、「米ドル→日本円」への交換において、それぞれ1米ドルあたり1円程度の為替手数料がかかるのが一般的です。為替相場に変動がなかったとしても往復で1米ドルあたり2円、1,000米ドルなら2,000円の為替手数料が発生している計算となります。

言い換えれば、この為替手数料の場合は預入時よりも2円超の円安が進まなければ為替差益が発生しません(ここでは利息については考慮していません)。ただ、金融機関によって為替手数料の設定には違いがあります。

為替手数料がより低く設定された金融機関の外貨預金を選べば、それだけ為替差益は得られやすくなります。つまり、手数料負担がより軽い金融機関にターゲットを定めるのが効果的だということです。

なお、先程は米ドル・円の為替手数料を一例として挙げましたが、金融機関の違いだけでなく、通貨によってもその設定は異なっています。先程は米ドル・円を一例として挙げましたが、通貨によっても為替手数料は異なります。ほとんど変わらないものだと決めつけず、金融機関や通貨による為替手数料の違いを比較してみることも大切です。

4. 外貨積立サービスなら、積立時(預入時)の為替手数料が無料!

おさらいすると、外貨預金では海外の金利水準を反映した利息と、相場の展開次第で為替差益が期待できます。そして、相対的に円高が進んでいると思われる局面で始めて、それよりも円安が進んだ局面になったら日本円に戻すのが定石です。

さらに、決して軽視できないのが為替手数料の存在。せっかくの為替差益をコストによって目減りさせてしまうので、できるだけ手数料負担が軽い金融機関を選ぶのが望ましいでしょう。

東京スター銀行の外貨積立サービスなら、積立時(預入時)の為替手数料が無料です。米ドル・ユーロ・豪ドルの3通貨からお選びいただけます。

外貨が安く(円高)なったら多くの外貨を買い、高く(円安)なったら少量を買う「ドルコスト平均法」を利用した運用で、相場の値動きを楽しみながら運用すると良いでしょう。
※引出時は為替手数料がかかります。

東京スター銀行の外貨積立サービス

うれしい3つのポイント

  • 米ドル・ユーロ・豪ドルの3通貨から選択可能
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  • 月々1,000円から積立可能
  • ※1外貨を円に戻す場合は、為替手数料がかかります。
本記事について
本記事の計算結果は、簡便な方法で概算値を表示しているため、実際の取引や運用成果を保証するものではありません。
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外貨預金について
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  • 円を外貨にする際(預入時)および外貨を円にする際(引出時)に、それぞれ為替手数料(例えば、1米ドルあたり1円)がかかります。したがって為替相場の変動がない場合でも、往復の為替手数料(例えば、1米ドルあたり2円)がかかるため、お受け取りの外貨の円換算額が当初の外貨預金作成時の払い込み円貨額を下回るリスクがあります。なお、インターネットによるお取り引きの為替手数料は上記とは異なります。詳しくは店頭またはホームページにてご確認ください。
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  • 詳しくは店頭またはホームページにご用意しています商品説明書(契約締結前交付書面等)をご覧ください。
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  • 各通貨ごとの残高が外貨金額で1,000通貨単位(南アフリカランドは外貨金額で5,000ランド)未満の場合は「スターワン外貨普通預金」として取り扱われます。
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