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不動産担保ローンの選び方:比較ポイントは「金利」と「限度額」

  • #不動産担保ローン
  • #お金を借りたい

掲載日:2022年4月1日

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1. 不動産担保ローンってどんな商品?

不動産担保ローンについて、文字通り不動産を担保にしてお金を借りることはイメージできるけれど、具体的な内容まではあまり知らない、という方もいるかもしれません。例えば、金利はどれくらいか、返済期間、上限額はいくらか…といったことは、「不動産担保ローンを利用しよう!」と思った時に知ることかもしれません。ここでは不動産担保ローンがどんな商品なのか、メリット・デメリットを挙げながら解説します。

1-1. 不動産担保ローンの概要

不動産担保ローンとは、所有している土地やマンション、戸建てといった不動産を担保にすることでお金を借り入れできるローンのことです。一般的に、担保無しで利用可能な無担保型のローンよりも金利が抑えられ、返済期間が長く設定され、まとまった金額を借り入れしやすいという特徴があります。

なお、金融機関からの融資は事業性と消費性によって資金使途の取り扱いが異なるケースがあります。個人向けの不動産担保ローンは、事業用の資金を除き原則資金使途が自由な消費性資金です。

1-2. 不動産担保ローンのメリット・デメリットを知ろう

不動産担保ローンには、メリットもあればデメリットもあります。計画的に利用するためにも、事前にメリットとデメリットをしっかりと把握しておくことが大切です。

メリット デメリット
  • 無担保ローンに比べて金利が抑えられる
  • 借り入れの限度額が比較的高い
  • 長期間にわたって融資を受けられる
  • 融資実行までに一定期間を要する
  • 無担保ローンにはない諸費用が発生する
  • 返済が滞ると不動産を失うリスクがある

一番のメリットは、比較的金利を抑えてお金を借りられることです。不動産担保ローンは、不動産を担保とすることから、カードローンやフリーローンなどの無担保ローンよりも抑えられた金利が適用されます。金利は低ければ低いほど支払う利息が少なくなり、返済負担を抑えることが可能です。また、融資の限度額が高く、長期間の借り入れがしやすい点もメリットといえます。

その一方で、デメリットもいくつかあります。不動産担保ローンは、担保となる不動産の価値を評価する時間や担保設定が必要になるため、融資が実行されるまでに1〜2ヵ月ほどかかるのが一般的です。また、不動産を担保とするにあたり、事務手数料(事務取扱手数料)や、抵当権設定の登記費用などの諸費用が発生します。さらに、返済が滞ると担保にした不動産を失うリスクがあります。

1-3. 不動産担保ローンの活用方法

不動産担保ローンは、さまざまな用途で利用することができることが多いです。代表的な例では、

  • リフォーム資金
  • 子供の教育資金
  • セカンドハウスの購入資金
  • 相続税の支払い・代償金の支払い
  • 無担保ローンなどの借り換え
  • 複数ローンのおまとめ

などがあります。

また、意外な活用方法もあります。それは、既に金融機関で借り入れしている「不動産投資ローン」を「不動産担保ローン」で借り換えする方法です。不動産投資では、ローンの借り入れ金利も収益に大きな影響を及ぼす要因の一つとなります。不動産投資ローンよりも金利の低い不動産担保ローンを活用することで、返済総額を抑えることができる場合もあります。

不動産担保ローンの詳細については、こちらのページをご覧ください。

2. 不動産担保ローンを取り扱う会社とそれぞれの特徴

不動産担保ローンを提供する会社は、大きく分けて「銀行」と「ノンバンク」の2種類です。両者にはそれぞれ特徴があり、主に金利や手数料、融資限度額、融資実行までのスピード、融資の審査基準などが異なります。

銀行 ノンバンク
金利・手数料 安め 高め
融資の限度額 1〜2億円程度 5〜10億円程度
融資実行までのスピード 1〜2ヵ月程度 銀行と比較すると早い場合がある

2-1. 銀行

銀行法に基づき、顧客のお金を預かる預金業務、顧客にお金を貸し出す貸付業務、顧客からの依頼でお金を送金したり受け取ったりする為替業務などを行うのが銀行です。都市銀行、地方銀行、ネット銀行などが該当します。銀行はノンバンクよりも金利が抑えられる傾向にありますが、その分、融資実行までに1〜2ヵ月程度かかる場合があります。

2-2. ノンバンク

預金業務や為替業務を行わず、貸付業務に特化したサービスを提供しているのがノンバンク(銀行以外の金融機関)です。貸金業法に基づいて設立された信販会社、クレジットカード会社、消費者金融会社などの「消費者向けノンバンク」と、事業金融会社、不動産関連金融会社、リース会社などの「事業者向けノンバンク」があります。銀行に比べ、融資実行までのスピードは早い場合があります。一方、金利が高めになるのが特徴です。

3. 不動産担保ローンを選ぶときのポイント

続いて、より最適な不動産担保ローンを選ぶためのポイントを解説します。不動産担保ローンの融資基準や条件は、金融機関によってさまざまです。主に「金利」「融資の限度額」「柔軟性」の3点を比較するようにしましょう。

3-1. 金利

不動産担保ローンを選ぶにあたり、第一に注目すべきは金利です。融資金額に対してどの程度の金利が適用されるかは重要なポイントになります。金利が低いほど最終的な返済負担を抑えることができ、借り手にとっては良い条件といえます。可能な限り、低金利の金融機関を選ぶようにしましょう。

ちなみに、不動産担保ローンの金利タイプは「変動金利」と「固定金利」の2種類があり、一般的に固定金利よりも変動金利の方が低めの利率に設定されていることが多いです。

3-2. 融資の限度額

自分の希望する金額を借り入れできるかどうかも、重要な選定ポイントです。不動産担保ローンには「融資額の上限」が設定されており、この金額が高いほど借り入れできる金額は多くなります。ただ注意しなければならないのは、金融機関が提示している融資上限額まで必ずしも借りられるわけではないということです。不動産担保ローンの契約前には必ず審査が行われ、融資の限度額はその審査結果によって申込者ごとに決まります。

3-3. 柔軟性

不動産担保ローンを提供する金融機関によって、融資条件や資金使途などに対する柔軟性も異なります。用途に応じて、「複数不動産の担保設定が可能」「本人以外名義の物件も担保設定が可能」「幅広い資金使途に対応」といった柔軟性に富んだサービスを提供している金融機関を選びたいところです。

4. 東京スター銀行の不動産担保ローン

東京スター銀行には、「スター不動産担保ローン」という不動産担保ローンの取り扱いがあります。魅力的な金利設定が大きな特徴で、「変動金利型」および「固定金利型(3年/5年/10年)」の4種類から金利タイプを自由に選ぶことが可能です。融資の限度額は最大1億円で、融資期間は最長30年と長めに設定されています。事業用途を除き原則使い道は自由なので、他社ローンのおまとめや借り換えにも適しています。

興味のある方は返済シミュレーションを利用して、どのくらい借りるとどのくらいの返済額になるのか、一度試算してみてはいかがでしょうか。

返済シミュレーションについて、詳しくはこちら

5. まとめ

不動産担保ローンは、不動産を売却することなく資金化できる便利なローンで、まとまった現金が必要になった場合や長期的に融資を受けたい場合に重宝します。金融機関によって融資の基準や条件が異なるため、不動産担保ローン選びでは複数の金融機関を比較して総合的に判断することが大切です。特に「金利」と「融資の限度額」は重要な判断材料となるので、不動産担保ローンを利用する際は必ずチェックするようにしましょう。

以上

【ライター情報】
蛯沢 路彦

早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務などを経て独立後、月刊誌「FX攻略.com」の編集長、その版元の株式会社Wa plus代表取締役を務める。退任後、マネー誌やウェブメディアにおいて、金融・経済の分野を中心に執筆活動を続ける。2020年11月、株式会社イノベクションを創業。

早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務などを経て独立後、月刊誌「FX攻略.com」の編集長、その版元の株式会社Wa plus代表取締役を務める。退任後、マネー誌やウェブメディアにおいて、金融・経済の分野を中心に執筆活動を続ける。2020年11月、株式会社イノベクションを創業。

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