カードローンとは?FPが基礎知識と活用方法を“わかりやすく”解説!
- #カードローン
- #お金を借りたい
掲載日:2021年10月29日
最終更新日:2023年12月25日
カードローンに興味はあるものの、具体的にどのようなサービスかわからない、負担が大きいイメージがあって怖い…といった理由で、利用をためらっている方もいるのではないでしょうか。この記事では、カードローンの基本説明としてキャッシングとの違いを整理することから始め、続いてメリットや注意点、便利に活用できるカードローン選びのポイントなどをまとめます。
この記事は12分で読めます!
1. カードローンとは
カードローンとは、「無担保でお金を借りられる個人向けのローン商品」のことです。銀行や消費者金融業者、クレジットカード会社、信販会社などの金融機関が提供しているサービスで、ローン専用のカード等を使って利用します。カードを使って、契約時に決定した利用限度額の範囲内で資金を借り入れ・返済できることから、カードローンと呼ばれています。
カードローンは、「急に発生するイレギュラーな資金ニーズへの対応」「近い未来に発生が見込まれる一時的な費用の補填」など、幅広い場面で活用できるのが特徴です。たとえば、次のような利用シーンが挙げられます。
- 旅行やレジャー費用
- 引っ越し費用
- 車検費用
- 冠婚葬祭の費用
- 子どもの教育費用
- 病気や事故による入院費用
近いサービスに「キャッシング」がありますが、こちらはクレジットカードのキャッシング機能を指すことが多いです。キャッシングもカードローンもお金を借りることができるサービスである点は同じですが、金利や利用限度額、返済方法などが異なります。
一般的に、キャッシングよりもカードローンのほうが金利は低め、利用限度額は高めに設定されており、返済方法もいくつかの選択肢があります。
カードローン | キャッシング | |
---|---|---|
カード | 専用カード 等 | クレジットカード 等 |
金利 | キャッシングと比較すると低い | カードローンと比較すると高い |
利用限度額 | キャッシングと比較すると高い | カードローンと比較すると低い |
返済方法 | 振り込み、口座振替、ATMなど | 口座振替がメイン |
2. カードローンの利用者
実際に、どのような人がカードローンを利用しているのでしょう。全国銀行協会の調査によると、一番多いのが会社員(事務系・技術系・その他の合計)で全体の約65%を占めています。次いで多いのが、パートやアルバイト(7%)、自営業者(6.7%)です。
また、銀行カードローン利用者2,000人のうち、1,506名が「銀行カードローン&貸金業利用者」であると回答しています。同調査の「借入の重複利用状況」では、カードローン利用経験者のうち約42%が消費者金融、約65%がクレジットカード会社からの借入経験があると回答しており、銀行カードローン利用者の半数以上の方が重複利用を経験しています。
個人年収別に見ると、もっとも多くカードローンを利用している人の年収は201万円〜400万円以下。次いで401万円〜600万円以下となっています。この2つの層だけで過半数を占め、さらに1,000万円以上の年収であれば、カードローンを利用する割合が大きく下がっています。
3. カードローンの使いみち
同調査の結果をもとに、カードローンの使いみちについても解説します。
カードローンの使いみちとして、もっとも多いのが「生活費の不足分を補うため」で、全体の約26%を占めています。次いで、「レジャーや趣味、娯楽を楽しむため」に利用すると回答した人が約24%、その後は、給与やボーナス前の一時的な資金不足を補う目的や、所得が減少への対応、冠婚葬祭や医療費などの際に利用するケースが多く見られます。
ほかには、クレジットカードの引き落としの負担を軽減する目的で利用しているケースや、住宅ローンなどの返済を負担する目的で利用するなど、他社からの返済に充てているケースもあります。
ただ、気になるのは、特に理由もなく利用している人が全体の2.5%存在することです。このことから、現在は特に必要はないけれど、今後必要になったときの手段としてカードローンを申し込み、保有している人が一定数存在することがわかります。
4. カードローンの主なメリット
カードローンのメリットとして、主に次の3点が挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
- <メリット①>利用可能枠内であれば好きなタイミングで借り入れ・返済できる
- カードローンのメリットは、契約時に設定した利用限度額の範囲内であれば、必要に応じていつでも自由に借り入れ・返済できる点です。提携金融機関ATM、コンビニATM、インターネットなどで手軽に借り入れできるので、急にお金が必要になった際には、とても便利です。
- <メリット②>利息は借りた分にしかかからない
- カードローンで借り入れした場合、利息は借りた分にしかかかりません。この利息は基本的に、借入残高と適用される金利、借り入れ時点から返済時点までの日数によって決まります。カードローンはクレジットカードによるキャッシングにくらべ、金利が低めに設定されていることが多いため、長期間利用する場合はキャッシングよりもカードローンを選んだほうが利息を抑えることができます。
- <メリット③>返済は月々の支払いだけでなく繰り上げ返済も可能
- カードローンの返済は、毎月決められた日に決められた額を返済する「約定返済」が基本ですが、任意のタイミングで返済する「繰上返済」も可能です。たとえば、ボーナスや臨時収入が入ったときなどに繰上返済で借入残高を減らすことができます。そうすることによって約定返済だけで返済するよりも期間が短くなり、将来的に支払う利息の総額を軽減できるのがメリットです。
- <メリット④>担保なし・保証人なしで借り入れ可能
-
担保や保証人なしで借り入れられる点も、カードローンのメリットです。担保や保証人とは、返済困難になった際に、担保を現金化したり、保証人に代わりに返済してもらったりすることで貸し倒れを防ぐ目的で付けるものです。
たとえば、住宅ローンでは借入金額が高額になるため、購入する住宅を担保として借入先の金融機関に提供します。担保として提供した住宅には抵当権が設定され、仮に住宅ローンの契約者が返済不能になったときには、金融機関は担保となっている家を競売にかけて換金し、貸し付けたお金の回収に充てる仕組みです。
仮にカードローンの利用に保証人が必要だと、保証人にはカードローンの利用者が返済不能になったときに、その返済を肩代わりする義務が生じるため、たとえ親や友人だとしてもなかなか頼みにくいのが現状です。そのため、担保や保証人なしで借りられるカードローンであれば、比較的簡単に申し込めるメリットがあります。
5. カードローン利用時の主な注意点
カードローンには注意しなければならない点もあります。計画的に利用するためにも、事前にしっかりと理解しておきましょう。
- <注意点①>借りた分の利息が発生する
-
カードローンでは借りた分に対して利息が発生します。借り入れすると、たとえば「10万円を借りたから10万円返さなければいけない」と、元金を気にしますが、実際はこの元金に加えて「利息」も支払うことになります。
返済する総額は、金利と返済期間に応じて変動します。また、カードローンの金利は金融機関によって異なるほか、借入金額や借入限度額によっても変動するので、利用する前に必ず確認するようにしましょう。
- <注意点②>返済期間が長期化するケースもある
-
カードローンの返済方法は主に2つあります。借入残高が減ると毎月の返済額も減っていく「残高スライド方式」と、毎月の返済額が一定の「元利定額方式」です。返済方法によっては、月々の返済が少額で済む反面、返済期間が長期化しやすい特徴があります。
借入金額が大きい場合は返済までに時間がかかり、その分利息がかさむ点に注意が必要です。返済期間を短くしたほうが利息の負担を抑えられるので、お金に余裕があるときは多めに繰上返済しておくと良いでしょう。月々の返済額と返済期間は借入残高に応じて変動するので、その都度確認するようにしてください。
- <注意点③>無計画に使うと返済が困難になることも
-
限度額の範囲内で何度でも自由に借り入れできるカードローンは、自分の口座からお金を引き出す感覚と似ていることから、借りているという意識が徐々に薄れていき、あたかも「利用限度額=自分の預金」であると錯覚しがちです。
そうなると、何の計画性もなく必要以上にお金を借りてしまう恐れがあるので注意しなければなりません。「利用限度額に余裕があり過ぎると、ついつい借りてしまう」という場合は、低めの限度額を希望して申し込むことをおすすめします。カードローン利用時の注意点のほか、カードローンの審査について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
6. カードローン選びで押さえておきたいポイント
カードローンは、「銀行系」と「ノンバンク系」に大別されます。それぞれ特徴が異なるので、カードローンを利用する際は、まずどちらにするかという視点で選ぶ必要があります。
一般的に、銀行系は都市銀行、地方銀行、ネット銀行、信用金庫、信用組合などが提供しているカードローンを指します。一方、ノンバンク系は文字通り銀行以外の金融機関を指し、消費者金融業者、クレジットカード会社、信販会社などが該当します。
銀行系 | ノンバンク系 | |
---|---|---|
適用される法律 | 銀行法 | 貸金業法 |
提供元 | 銀行、信用金庫、信用組合 等 | 消費者金融、クレジットカード会社、信販会社 等 |
利用目的の制限 | 多くの場合、事業・投機目的には利用できない | 基本的に制限なし |
金利 | ノンバンク系と比較すると低い | 銀行系と比較すると高い |
融資までのスピード | 数日かかる場合がある | 最短即日 |
- <銀行系カードローンのポイント>
-
銀行系カードローンはノンバンク系にくらべ、適用される金利が低めに設定されているのが特徴です。同じ金額を借りるのであれば、銀行系の方が利息負担を抑えることができます。
また、銀行が運営しているという安心感もメリットとして挙げられます。ただし、融資までに比較的長い時間がかかる傾向があるため、急いで資金を調達したいというニーズに対してはノンバンク系に劣ります。
- <ノンバンク系カードローンのポイント>
-
最大のメリットは、融資までのスピードの速さです。中でも消費者金融業者はその傾向が強く、審査が数分から数十分程度で完了し、最短で即日に現金を手にできるところもあります。また、ノンバンク系は利用目的に制限がないことが多く、使い勝手が良いのも魅力です。
一方、金利に関しては銀行系よりもやや高い傾向にあります。
銀行系とノンバンク系は双方にメリット・デメリットがあり、一概にどちらが良いとはいえません。そのため、利用者のニーズに適した方のカードローンを選ぶことが大切です。
たとえば、「長期の借り入れや繰り返しの借り入れを想定しているなら金利の低い銀行系」「今日、明日中にまとまった資金が必要になったらノンバンク系」という具合に、目的や利用シーンに合わせて比較・検討したうえで選ぶと良いでしょう。
ちなみに、東京スター銀行では「スターカードローンα」というカードローンを取り扱っています。来店する必要はなく、インターネットで申し込みが完結。簡単・便利な銀行系カードローンです。
東京スター銀行のカードローンに興味のある方は以下のサービスページをご覧ください。
ローンを組むことに不安を感じている方は、以下の記事を参考にしてください。
7. カードローンのお申し込み方法の流れ
カードローンを実際に申し込む際の流れについて解説します。ここでは、東京スター銀行のカードローン「スターカードローンα」を例に解説します。申込方法の流れは各社によって異なるため、詳細は各金融機関の情報を確認してください。
<STEP①>仮審査の申し込み
仮審査は、インターネットや電話で申し込めます。事前に以下の申込条件を満たしていることを確認し、申込プランやお客さま情報、自宅情報、勤務先情報(入社年月や年収情報も含む)、メールアドレス、希望借入金額を入力(記入)して申し込みます。
【申込条件】
- 申込時年齢が満20歳以上69歳以下
- 定期的な収入がある(アルバイト・パートも利用可能)
- 日本国籍(外国籍の場合、永住権を所有している)で、日本国内在住
- 保証会社の保証が受けられる
<STEP②>必要書類の提出と本審査
仮審査に通過したら、東京スター銀行より本人確認の連絡がきます。その後、本審査に必要な書類を提出してください。インターネット上に画像をアップロードすることで提出できます。本審査に必要な書類としては以下があります。事前に準備しておきましょう。
【必要書類】
-
- 顔写真付きの本人確認資料
- 運転免許証(表・裏)または個人番号カード(表のみ)、および健康保険証(表・裏)
-
- 前年分の収入が確認できる書類(写し)
- 源泉徴収票、確定申告書、住民税決定通知遺書、課税証明書、直近3ヵ月の給与明細など
<STEP③>契約手続き
契約手続きはインターネット上で行います。契約内容の確認後、同意手続きを行います。
<STEP④>利用開始
手続きが完了したら、ローンカードとローンカード用の暗証番号案内ハガキが郵送で届きます。これが届いたら、東京スター銀行のATMや全国の提携金融機関ATMを利用して、借り入れや返済が行えます。
また、カードローンの契約後、東京スターダイレクトアプリを利用すれば、ローンカードが届く前でも借り入れすることができます。
8. まとめ
カードローンは、無担保で簡単・スピーディーにお金を借りられる便利なサービスです。メリットや注意点を理解したうえで、計画的に利用すれば、さまざまなシーンで役立ちます。銀行系とノンバンク系の2タイプに分類されるので、自分にとってメリットが大きいサービスを選んで利用しましょう。
なお、既に複数のカードローンを利用していて、「月々の返済負担が大きい」「返済の管理が煩雑」という状況であれば、「おまとめローン」という選択肢もあります。複数のローンを一本化することにより、毎月の支払額の軽減が期待できる※ほか、煩わしい返済の手間を省くことも可能です。
- ※おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払額が減らない可能性があります。
- 過払い金について
- お借り換えの対象となる消費者ローンの金利が、利息制限法の上限を上回っていた場合は、お借り入れ先から過払い金が返還されるケースがあります。
元本が10万円未満の場合 | 年20% |
元本が10万円以上100万円未満の場合 | 年18% |
元本が100万円以上の場合 | 年15% |
ただし、上記金利を上回る金利によるお借り入れであっても、お借り入れの期間・内容等によっては、過払い金が発生しないこともあります。お客さまご自身のお借り入れに関する過払い金の発生状況については、お近くの消費生活センター、弁護士会、司法書士会等にご相談ください。
- 借りすぎについて
- お借り入れにあたっては、お客さまの収入と毎月のご返済を考え、計画的に利用していくことが重要です。借金を返すために借金を重ねて、多額の債務をかかえ返済が困難になる多重債務者も増加しています。多重債務でお困りの場合はできるだけ早く、お近くの消費生活センター、弁護士会、司法書士会等へのご相談をご検討ください。
以上
- ※本記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
お問い合わせ先などの情報や掲載内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。 - ※当行は、細心の注意を払って情報を掲載しておりますが、記事内容の正確性、信頼性、最新情報等であることに関して保証するものではございません。