おまとめローンの利用でクレジットカードが使えなくなる?概要と注意点
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掲載日:2024年8月19日
複数の金融機関や消費者金融から借り入れしている方のなかには、おまとめローンという商品を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
おまとめローンは、複数の借り入れを一つにまとめて返済するローンです。
借り入れを一本化することで、利息や返済総額を軽減できる場合があります。また、借入金額だけでなく、複数の返済日や返済方法を一つにまとめることで、毎月の返済を忘れることなく、手間も軽減されます。
この記事では、おまとめローンを利用することでクレジットカードが使えなくなるといわれる点について、本当に使えなくなるのか?なぜそのようにいわれるのかについて解説します。
また、おまとめローンを利用するメリット・デメリットについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
なお、おまとめローンは、既存の債務や利息などを減らす債務整理とは異なるため、個人信用情報に傷はつきません。
おまとめローンの審査について詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。
この記事は9分で読めます!
1. おまとめローンを利用するとクレジットカードは使えなくなる?
おまとめローンを利用すると、クレジットカードは使えなくなるといわれることがありますが、結論としては、おまとめローン利用後もクレジットカードの使用は可能です。
この前提として、クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠について知っておく必要があります。ショッピング枠は、店舗やネットショップでの買い物などに利用できる枠です。一方、キャッシング枠はお金を借りるときの枠です。クレジットカードには、それぞれ利用可能枠が設定されています。
そして、キャッシング枠での借入金をおまとめローンに借り換えた場合、キャッシング枠については利用できなくなる可能性があります。その一方で、クレジットカードの一般的な利用用途であるショッピング機能は、引き続き利用可能です。
つまり、クレジットカードそのものの利用ができなくなるわけではなく、キャッシング枠の利用ができなくなる可能性があるということです。
2. おまとめローンでクレジットカードが使えなくなる理由
なぜ、おまとめローンでクレジットカードのキャッシング枠が使えなくなるのでしょうか。
これは、おまとめローンが、基本的には返済専用の金融商品であるためです。そのため、おまとめローンで借り入れする場合、返済が進んでも追加の借り入れが原則としてできません。
加えて、金融機関によっては、おまとめローンで借り換えしたクレジットカードのキャッシング枠の解約が必要になる場合もあります。
クレジットカードの借り入れをおまとめローンで一本化し同時にキャッシング枠を解約した場合、そのキャッシング枠は使えなくなります。
おまとめローンで複数のローンを一本化し、無担保で融資することは、金融機関にとっても貸し倒れのリスクがあります。そのため、契約者におまとめローンの返済に集中してもらうための対応と考えられるでしょう。
ただし、利用が制限される可能性があるのはキャッシング枠であり、ショッピング枠については利用可能です。
なお、クレジットカードそのものが使えなくなるのは、債務整理した場合です。債務整理には、債権者と利息の減額などを交渉する「任意整理」のほか、裁判所に債務の減額や免除を認めてもらう「個人再生」や「自己破産」などがあります。
債務整理した場合、信用情報機関に事故情報として登録されます。そのため、内容によって5〜10年クレジットカードの利用ができなくなります。
3. おまとめローンを利用する際の注意点
ここまで、おまとめローンとクレジットカード利用の関係について説明しました。その内容を踏まえ、ここではおまとめローンを利用する際に知っておくべき注意点について解説します。
3.1 違法な業者を利用しないように気を付ける
まず、おまとめローンの利用にあたり、違法な業者を選ばないように注意が必要です。
おまとめローンは、銀行のほか、消費者金融など貸金業者が取り扱っています。なかには、「すぐに借りられる」「有利な条件で借りられる」と、甘い言葉で勧誘してくる業者もいるため注意が必要です。特に、複数の借り入れをして返済に困っている多重債務者はターゲットになりやすい面があります。
違法な業者を利用すると、より深刻な状況に陥る可能性もあるため、よく注意しましょう。
違法な業者であるか見分ける方法として、金融庁のホームページで確認する方法があります。貸金業を営むには、主になる営業所の所在地を管轄する財務局長または都道府県知事の登録を受けなければなりません。登録されていない業者を利用することは絶対に避けましょう。
また、金融庁のホームページには、無登録でありながら貸金業務を行っている会社名も公表されています。
3.2 適用される金利の確認を怠らないようにする
おまとめローンを利用する際には、適用金利や返済総額をしっかり確認することが大切です。
おまとめローンといっても、各社さまざまな商品を提供しており、貸付利率も融資限度額も異なります。
また、おまとめローンの審査基準も金融機関によって異なり、審査結果で適用金利が変わる場合もあります。借り換え前より金利や返済総額が高くなることがあるため、しっかりと確認することが重要です。
複数の借り入れをしていると、自分がいくら払っているか分からなくなることもあるかもしれません。契約前に、金融機関などの返済シミュレーションを活用し確認するとよいでしょう。
4. おまとめローンを利用する際のメリットとデメリット
おまとめローンのメリットとデメリットについて解説します。
4.1 おまとめローンのメリット
- 毎月の返済額を減らせる可能性がある
おまとめローンでは、複数の借り入れ中の金利より低い金利で一本化でき、毎月の返済額、返済総額を減らせる可能性があります。
貸付利率の上限は利息制限法で定められており、借り入れしている元本が少ないほど利率の上限は高くなります。そのため、借入元本の少ない複数のローンをまとめることで借入元本が増え、利率が下がることもあります。
では、実際にどれくらいの削減効果があるかシミュレーションしてみましょう。
<おまとめローンの利用例>
ローン残高 | 毎月の返済額 | |
---|---|---|
A社 | 100万円 | 20,000円 |
B社 | 50万円 | 10,000円 |
C社 | 50万円 | 12,000円 |
合計 | 200万円 | 42,000円 |
借り換え金額 | 毎月の返済額 | |
---|---|---|
おまとめローン | 200万円 | 29,275円 |
※ 借り換え前の条件は、おまとめローンをご利用の方の実例をもとに、実際にあり得る返済額を表示しております。
※ お借り入れの日程により、上記より少ない金額になる場合があります。
おまとめローンの借り換え前の返済額が42,000円に対して、おまとめローンでは29,275円となり、毎月12,725円返済額を軽減できました。
このように、複数の借り入れをまとめることで、毎月の返済額を減らせる点が、おまとめローン最大のメリットです。そのためには、金利や返済期間どをしっかり確認して商品を選ぶことが大切です。
- 返済管理がしやすくなる
おまとめローンで一本化することで、毎月の返済が管理しやすくなる点もメリットといえます。
貸金業者やクレジットカードのキャッシング、銀行のカードローンなど、複数のローンを抱えていると、それぞれ異なる返済期日や返済方法で毎月支払わなければなりません。
そのため、返済忘れや見落としが発生する可能性が高くなります。返済が遅れると、利息以外に遅延損害金が発生する可能性もあります。
その点、おまとめローンで一本化することで、毎月の返済期日も返済方法も一元化でき、管理が楽になります。支払いが遅れるなどのミスも防ぐことができるでしょう。
なお、ローンを一本化することは、信用情報を整理できる点でもメリットです。クレジットカードや貸金業者の借入状況は、それぞれ信用情報機関に登録されています。
複数の業者や金融機関から借り入れし、万一返済できなくなった場合、多重債務者とみなされ、住宅ローンなどの申し込みにも影響を与える可能性があります。おまとめローンで一本化することで返済管理がしやすくなるとともに、信用情報もまとめることが可能です。
4.2 おまとめローンのデメリット
一方で、おまとめローンにもデメリットがあります。
おまとめローンのデメリットとして、追加の借り入れができないことが挙げられます。これは、おまとめローンは返済を専門にしたローンであるため、多くの商品で、原則として追加融資ができなくなっています。
そのため、おまとめローンに借り換え後、さらに追加で必要資金が生じた場合でも、原則として融資を受けることができません。
- 審査が厳しい傾向がある
おまとめローンの審査基準は各金融機関によって異なり、公表されていませんが、一般的に審査が厳しい傾向があると考えられます。
複数のローンをまとめることで、おまとめローンの借入金額は大きくなりやすいため、通常、保証人不要、無担保で融資する金融機関にとっては、貸し倒れのリスクもその分高くなります。
そのため、返済能力や返済条件について、審査は厳しくなりやすい傾向があると考えられます。
なお、おまとめローンの審査項目として、大きく「基本情報」と「返済能力」、「信用情報」があります。
基本情報は、申込者の年齢や家族構成、住まいの状況、配偶者の有無などです。返済能力は、年収だけでなく、雇用形態(正社員、非正規社員など)、勤続年数、勤務先なども影響します。
そのうえで、信用情報について、借入金額や借入件数、返済状況、滞納などの返済遅延の有無、債務整理などの事故情報などが審査対象です。信用情報に問題がなくても、返済能力に対して借入金額が高すぎると審査は厳しくなります。
- 返済が長期になると返済総額が増える可能性がある
返済が長期になると返済総額が増える可能性があります。
おまとめローンに一本化する複数の借り入れは、それぞれ借入金額や適用金利、返済期間が違います。これらをおまとめローンで借り換えするときに、毎月の返済負担を減らすために、返済期間を長期に設定することも可能です。
ただし、返済期間が長くなることで、利息負担が増え、返済総額が増える可能性がある点には注意が必要です。
おまとめローンのメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。
5. おまとめローンでクレジットカードが使えなくなるわけではない
おまとめローンを利用するとクレジットカードが使えなくなるのではと心配されている方もいるかもしれませんが、クレジットカードの一般的な機能である、ショッピング枠は引き続き利用が可能です。
一方で、お金を貸付けするキャッシングサービスについては、おまとめローンの借入先の融資条件によって利用できなくなる場合があります。
おまとめローンは、複数の借り入れを一本化し、金利や返済総額を減らせる可能性があるため、複数の返済負担が厳しい、借入先を整理したいという方は検討してみましょう。
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まずは仮審査からお申し込みください。
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