環境サステナビリティへの取り組み
持続可能な社会の実現に向けて、当行は「サステナビリティマネジメントポリシー」に基づき、「環境サステナビリティ」を基本方針の一つとして掲げています。経営戦略と一体となった環境対応を推進し、環境負荷の軽減に取り組んでいます。具体的には、役職員による省資源・省エネルギー・リサイクル活動の徹底に加え、省エネルギー型設備・機器への更新を進めています。また、サプライヤーとの連携強化や環境リスク管理を通じて、気候変動への対応を着実に推進しています。
気候変動リスクへの対応
当行の親会社であるCTBC Bankを擁する台湾の大手金融グループのCTBC Financial Holdingは、2021年にアジアで初めてPCAF(Partnership for Carbon Accounting Financials)※1の手法を用いて融資先のCO₂排出量を開示し、2023年には SBTi(Science Based Targets initiative)※2による削減目標の承認を取得するなど、先進的な取り組みを進めています。当行においても、CTBC Bankと連携のもと、温室効果ガス(GHG)排出量の算出や削減目標の設定に向けた検討を継続しており、今後の対応強化に向け、体制整備や情報収集を含む準備を段階的に進めています。
- ※1金融機関が融資・投資活動に伴う温室効果ガス排出量を算定・開示するための国際的なイニシアチブ。
- ※2パリ協定が求める水準と整合した温室効果ガス排出削減目標の設定を企業に支援・認定する国際的なイニシアチブ。
CO2排出量の削減
エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)に基づき、資源エネルギー庁へ毎年度エネルギー使用状況を報告しています。2024年に同庁により公表されていますが、当行の取り組みが評価され、2023年度は、最上位である「Sクラス(優良事業者)」に認定されました。年間を通じて節電活動を継続し、省エネ意識のさらなる向上に取り組んでいます。
※左右に移動して情報をご覧いただけます。
計測項目 | 単位 | 実績年度 | ||||||||
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2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | ||
CO2排出量(Scope1+Scope2) | t-CO2 | 3,418 | 3,094 | 2,670 | 2,334 | 1,947 | 1,724 | 1,750 | 1,522 | 1,576※ |
電力使用量 | 千KWh | 6,709 | 6,312 | 5,582 | 4,974 | 4,261 | 3,856 | 3,830 | 3,332 | 3,597※ |
- ※2024年は暦年(1月~12月)ベースで、子会社を含めた電力使用量に基づき算出しています。一方、2023年以前は会計年度(4月~翌年3月)ベースで、当行本支店のみを対象としています。
温室効果ガス排出量の信頼性確保に向けた第三者検証の実施
環境省の「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」などに基づき、Scope1(自社の直接排出)・Scope2(購入電力などによる間接排出)・Scope3(一部カテゴリ※1)について事業活動による排出量を把握・算定しています。2024年の排出量データについては、ISO14064-3※2に準拠し、株式会社日本環境認証機構(JACO)による第三者検証を受けました。その結果、当社のGHG排出量情報は、重要な点において収集・報告に不備がないことが確認され、算定の正確性と信頼性が担保されたことを示す検証報告書が発行されました。
- ※1カテゴリ1:購入した製品・サービス(上水道使用分のみ)、カテゴリ5:廃棄物。
- ※2ISO14064-3:GHG排出量の検証に関する国際規格。
SDGsに配慮したオフィス環境の構築
地球環境保全のために、資源の効率的な活用、廃棄物の削減、リサイクル資材の積極的な導入を重要課題として捉えています。
エコオフィスの実現を目指し、サプライヤーと連携して以下の取り組みを行っています。
省資源・省エネルギー・リサイクル活動
- サテライトオフィスやテレワークを活用し、職住近接型のワーキングスタイルを推進しています。通勤による環境負荷の低減、共用スペースを活用した設備の利用効率向上など、資源を有効利用しています。
- 業務プロセスの見直しや文書の電子管理化によりペーパーレスを推進しています。紙の使用量について2024年は前年度比で約10%削減しました。
- すべての廃棄文書の再資源化、オフィス備品や文具の再利用も継続しており、リソースの有効活用と廃棄物の削減に貢献しています。
省エネ・環境配慮型製品の導入
- 支店の改装にあたり、従来のタイルカーペットを環境配慮型のecoカーペットに張り替えました。このecoカーペットは、リサイクル素材を使用して製造されており、製造過程におけるCO₂排出量やエネルギー消費の削減に貢献しています。さらに、使用後も再資源化が可能であり、廃棄物の削減にもつながります。
- 本店内に設置している自動販売機の80%以上を、CO₂排出量の削減にもつながる省エネ対応型に入れ替え、年間の電力消費量が大幅に削減しました。
- 環境保護された森林の木材を使用した紙や再生紙から製造されたFSC認証紙を導入しています。
環境配慮型の事業者を選定
- 持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一環として、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を重視するサプライヤーを選定しています。特に、環境に配慮した印刷工場や製品に与えられる「グリーンプリンティング認証※1」や、適切に管理された森林から生産された林産物を使用した製品に与えられる「FSC認証※2」などを取得した企業を優先しています。これにより、製品やサービスの調達段階から環境・社会への配慮を徹底しています。具体的には、再生紙や植物由来インクを使用したカレンダーやノベルティの制作を行っており、これらは環境負荷の低減に貢献しています。たとえば、2025年版の当社オリジナルカレンダーは、FSC認証用紙を使用し、印刷には有害な廃液を排出しないVOC(揮発性有機化合物)の排出基準を満たしたインクを採用しました。
- 2025年3月にオープンした食堂の構築においては、環境・社会への配慮を徹底しています。具体的には、循環型素材を活用したサステナブルな食器の導入や、フードロス削減に向けて食材の無駄を抑える工夫を行う事業者を選定しました。
- ※1グリーンプリンティング認証:印刷工場および印刷製品が、環境配慮基準に適合していることを認定する制度。
- ※2FSC認証:持続可能な森林から生産された林産物を使用した製品に対し、第三者機関が認証を行う国際制度。
エコオフィスづくり


