借りる・返す

カードローンの借り換えとは?メリットや審査通過のポイントを解説

  • #カードローン
  • #借り換え

掲載日:2023年8月18日
最終更新日:2025年12月22日

カードローンを利用しているうちに、「今よりも低い金利で借りられないか」「毎月の返済を少しでも軽くしたい」と考える人は少なくありません。特に、消費者金融から高い金利で借り入れをしている場合、返済総額が膨らみやすく、毎月の負担が長期間に渡って続きがちです。

そのようなときに検討したい方法のひとつが「カードローンの借り換え」です。借り換えは銀行や消費者金融のカードローン、フリーローンなどを利用して行うことができます。

本記事では、カードローン借り換えの基本から、メリット・デメリット、審査通過のポイントを解説します。

この記事は9分で読めます!

1. カードローンの借り換えとは

カードローンの借り換えとは、現在利用しているローンを、より金利の低いローンや条件の良いローンに切り替えることです。借り換えを行うことで、利息の負担を軽減したり、月々の返済額を抑えたりする効果が期待できます。

たとえば、消費者金融で年率18.0%の金利で借り入れている場合、年率14.0~15.0%程度の銀行カードローンに借り換えることができれば、利息負担を減らせる可能性があります。これは、借換先の金融機関が現在の借入残高を一括で返済し、その後は新しいローンに対して返済を続けるという仕組みです。

カードローンの借り換えの仕組み

カードローンの借り換えの仕組み

2. カードローンの借り換えとおまとめローンの違い

カードローンの借り換えと似た仕組みの商品として「おまとめローン」がありますが、目的や使い方が異なります。カードローンの借り換えは、主に「1つの借り入れをより良い条件に変更する」ことを目的としており、金利を下げたい、返済期間を見直したいといった場合に利用されます。

一方、おまとめローンは「複数の借り入れを1社にまとめる」ことで、返済負担を軽減し、返済管理をしやすくする目的で作られたローン商品です。どちらも利息負担を軽減する効果が期待できますが、借入状況や目的によって適切な選択肢が異なります。

カードローンの借り換えとおまとめローンの違い

借り換えとおまとめローンの違い

3. ショッピングリボ払いからカードローンへの借り換え

クレジットカードのショッピングリボ払いを利用している場合、高い手数料が家計を圧迫しているかもしれません。一般的にリボ払いの手数料は実質年率15%前後など高めに設定されていることが多く、長期間にわたり利用を続けると利息負担が膨らみやすくなります。

そのような場合には、カードローンへの借り換えを検討することで、利息の削減が期待できます。特に銀行カードローンは、上限金利が14%台に収まることも多く、条件が合えばリボ払いよりも有利な金利で借り換えが可能です。結果として、返済総額を抑えたり、毎月の負担を軽減したりすることができます。

ただし、カードローンへの借り換えにも審査があるため、確実に利用できるとは限りません。事前に金利や返済計画を確認し、自分にとってメリットがあるかを慎重に見極めましょう。

4. カードローンの借り換えができるローンとは?

カードローンの借換先

カードローンの借り換え先

それぞれ金利や審査基準、返済方法などに違いがあるため、自分の状況に合った借換先を選ぶことが大切です。

ここでは、代表的な借換先として「消費者金融のローン」と「メガバンクや地方銀行のローン」の特徴を紹介します。

4.1 消費者金融のローン

消費者金融とは、主に個人向け融資を行う事業者です。消費者金融で扱っているローンや借り換え専用のローンもあります。消費者金融のローンは一般的に審査が早い反面、メガバンクや地方銀行などに比べて金利が高い傾向にあります。申込内容や提出書類に不備がないなどの要件を満たせば、即日融資を受けることも可能です。

4.2 メガバンクや地方銀行のローン

メガバンクや地方銀行が扱っているローンにも、借り換えができる商品があります。メガバンクや地方銀行のローンは、最大年率14.6%程度の金融機関が多く、最大年率18%前後であることが多い消費者金融のローンよりも金利が低い傾向にあります。ただし、銀行のカードローンは消費者金融のように即日融資には対応しておらず、早くても翌日以降の融資となることが一般的です。

5. カードローンの借り換えのメリット

カードローンの借り換えを利用するメリットは、「利息負担が減ることで返済総額を減らせる」「今よりも返済や管理の利便性が高まる」という点です。カードローンを借り換えるメリットについて詳しく解説します。

5.1 利息負担を減らせる可能性がある

より金利の低いローンに借り換えることで、利息の負担を減らせます。元本が減少するわけではありませんが、利息分が減少することで生活に余裕が生まれたり、前倒しで返済するための資金を作れたりする可能性があります。

5.2 合計の返済額や月々の返済額を減らせる可能性がある

カードローンの借り換えをすることで、金利が下がり、結果的に返済総額や月々の返済額を抑えられる可能性があります。

また、返済方式の変更によっても返済負担を調整できる可能性もあります。たとえば、元金均等返済方式から元利均等返済方式へ変更すれば、月々の返済額が安定し、初期の負担が軽くすることができるのです。一方で、元利均等方式から元金均等方式にすれば、総支払利息を抑えることが可能です。

元金均等返済方式と元利均等返済方式の違い

元金均等返済方式と元利均等返済方式の違い

元金均等返済方式とは、毎月返済する「元金」が一定となる返済方式です。借入残高が減少するたびに、利息も減少します。返済開始当初の返済額が最も高く、元利均等返済方式よりも毎月の返済額は当面のあいだ多くなりますが、返済総額は少なくなる傾向があります。

一方、元利均等方式とは、毎月の「元金に利息を加えた返済額」が一定となる返済方式です。返済額がずっと変わることがないため、返済計画が立てやすいという特徴があります。当面のあいだ、毎月の返済額は元金均等返済方式よりも少なくなりますが、返済総額は元金均等返済方式に比べて多くなる傾向があります。

元金均等方式と元利均等返済方式の特徴

元金均等方式と元利均等返済方式の特徴
項目 元金均等返済 元利均等返済
毎月の返済額 徐々に減少 一定
初期負担 大きい 小さい
総支払利息 少ない 多い
返済計画 立てにくい 立てやすい

5.3 返済しやすくなる可能性がある

カードローンの借り換えを行う場合、借り換え先の金融機関の返済方法が多様であれば利便性が高くなる場合があります。たとえば、これまで限られたATMでしか返済できなかったカードローンから、インターネットバンキングや口座振替に対応したローンに借り換えることで、返済の自由度が高まり、生活スタイルに合った返済がしやすくなるでしょう。

特にコンビニATMやスマートフォンでの返済が可能なローンを選べば、外出先や深夜でも手軽に返済できるため、滞納リスクを下げる効果も期待できます。

6. カードローンの借り換えのデメリット

カードローンの借り換えには多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。たとえば借り換えには再審査が必要であり、誰でも必ず利用できるとは限りません。ここでは、代表的なデメリットを見ていきましょう。

6.1 再審査が必ず必要になる

借り換えを行う際には、新たな金融機関に申し込む必要があり、再審査は必ず実施されます。本人確認ができる書類に加え、収入証明書や勤務先情報など、金融機関所定の必要書類を提出しなければなりません。過去の利用履歴や現在の返済状況によっては、審査に影響を与える場合もあります。

6.2 審査に通らないことがある

借り換えの審査に必ず通るとは限りません。転職をして収入が減少していたり、利用期間中に延滞をした経験があったりすると、審査に通過できずに借り換えができない場合もあるでしょう。また、借り換えの審査は、各社で基準が異なります。

6.3 今まで利用していたATMが使えなくなることがある

カードローンの借り換えによって借入先が変更になることで、従来利用していたATMや支払方法が使えなくなる場合があります。これにより、ATMの手数料が発生したりして不便を感じるケースもあります。金利だけで借換先を選ぶのではなく、返済手段の利便性も確認しておくことが大切です。

7. カードローンの審査で見られるポイント

カードローンの借り換えを成功させるには、借換先の審査に通過することが前提となります。各金融機関の審査基準は公表されていませんが、一般的に重視される傾向のあるポイントを押さえておくことで、審査通過の可能性を高められるでしょう。

ここでは、カードローン審査で見られやすい3つのポイントを紹介します。

7.1 勤務先・勤続年数・職業・年収などの属性

カードローンの審査では、申込者の返済能力を確認するために、「勤務先」「勤続年数」「職業」「年収」などの属性が重視されます。たとえば、勤続年数が長いほど「収入が安定している」と判断され、審査において有利になる傾向があります。

一方で、転職したばかりで勤続年数が短かったり、収入が少なかったりする場合は、返済能力が不安定と見られ、審査に影響する可能性があるため注意が必要です。

7.2 返済遅延の記録など個人信用情報

金融機関は、申込者の個人信用情報を確認し、過去のローンやクレジットカードの返済状況をチェックします。特に「延滞歴」「債務整理」「自己破産」などの記録が残っていると、直近で安定した返済実績があっても審査においてマイナス評価となる可能性があります。

また、短期間に複数のローンの申し込みを行うと、「申込情報」として信用情報に記録され、審査担当者から「資金繰りに困っている」と見られる可能性があります。これにより、審査結果に悪影響を及ぼす場合があるため、複数社へのローンの申し込みは慎重に行うことが重要です。

7.3 現在の借入状況

カードローンやリボ払いなど、現在の借入総額も重要な審査ポイントです。年収に対して借入金額が多すぎると、「返済能力が不十分」と判断され、審査に通りづらくなる原因になります。

一般的に、年収の3分の1を超える借り入れは難しいケースが多いとされています。借り換えを申し込む前に、他社からの借り入れを整理したり、完済できるものは先に返済したりするなどして、借入額をできるだけ減らしておくとよいでしょう。

8. カードローンの借り換えに向いている人・向いていない人

カードローンの借り換えは、誰にでもメリットがあるわけではありません。借入状況や返済条件によっては、借り換えによってかえって不利になる場合もあります。ここでは、カードローンの借り換えに向いている人・向いていない人の特徴を整理して紹介します。

8.1 カードローンの借り換えに向いている人

たとえば、消費者金融などで高い金利のローンを利用している人は、銀行のカードローンやフリーローンに借り換えることで、利息を抑えられる可能性があります。また、借入先が複数あり管理が煩雑になっている人は、おまとめローンによってローンを一本化することで返済日のバラつきや管理の手間が軽減され、返済ミスのリスクも抑えられるでしょう。

8.2 カードローンの借り換えに向いていない人

利用しているカードローンの金利がすでに低い人は、無理に借り換えをしなくてもよいでしょう。また、過去に延滞・自己破産している方は審査に通りにくいため、借り換えができない可能性があります。

9. カードローンの借換先を選ぶ際のポイント

カードローンの借り換えを成功させるには、自分に合った借換先を見極めることが重要です。ただ金利の低さだけで判断するのではなく、返済総額や利用限度額、返済方法の柔軟性など、複数の視点から比較検討する必要があります。ここでは、借換先を選ぶうえで押さえておきたいポイントを紹介します。

9.1 返済シミュレーションを行う

借り換え前と借り換え後では、借入期間や毎月の返済額によって返済総額が変化します。実際に借り換えるメリットがあるかどうか、事前にシミュレーションをして確認しましょう。

東京スター銀行のおまとめローンで返済する場合のシミュレーション例

東京スター銀行のおまとめローンで返済する場合のシミュレーション例
おまとめ借入金額 毎月のご返済額
50万円 7,466円
100万円 14,931円
200万円 29,862円
300万円 44,793円
  • 上記計算は、金利年率13.0% 返済年数10年 元利均等月賦返済により行っています。
  • 店頭またはお電話にて返済額の試算をすることができます。
  • お借り入れの日程により、上記より少ない金額になる場合があります。

9.2 カードローンの利用限度額を確認する

借換先を選ぶ際は、必ずそのローンの利用限度額を確認しましょう。現在の借入残高よりも限度額が低い場合、全額を借り換えることができず、結果的に借り入れが二重に残ってしまうことになります。

たとえば、現在の借り入れが100万円あるのに対し、借換先の利用限度額が80万円しかなければ、残りの20万円分は借り換えられず、効果的とはいえません。借換先の審査結果によっては希望どおりの限度額が得られない場合もあるため、申込前に目安や条件をよく確認しておきましょう。

10. お金に余裕がある月に任意返済をすることで返済総額を抑えられる

カードローンの借換後、お金に余裕がある月は、前倒しで任意返済に充てることで、元本の減りが早くなり、結果的に返済総額を抑えることができます。

任意返済は、通常の月々の返済とは別に、任意のタイミングで追加の返済を行える仕組みで、元金に直接充当されるため利息負担の軽減にもつながるのです。任意返済の手数料がかからない金融機関も多く、積極的に利用すれば返済期間を短くできます。

11. カードローンの借り換えなら、おまとめローンも検討してみよう

カードローンの借り換えをすれば、利息負担を減らしたり毎月の返済負担を抑えたりできる可能性がありますが、必ず審査に通るとは限りません。また、毎月の返済額が少なすぎると、その分返済期間が延びて、最終的な返済総額が多くなることがあります。これらは必ず事前にシミュレーションを行い、賢く利用していきましょう。

また、借入先が複数ある場合は、ローンを一本化するおまとめローンという選択肢もあります。おまとめローンを利用して現在よりも低い金利にまとめれば、毎月の返済額が減ったり返済管理が楽になったりする可能性があります。カードローンの借り換えを検討している方は、おまとめローンの利用も検討してみてください。

  1. ※1おまとめ後の返済状況によっては、おまとめしない場合と比較して利息の総支払額が減らない可能性があります。特に、ご利用中のローンの平均お借入金利がおまとめ後の適用金利(年率9.8%~14.6%)以下の方は慎重にご検討のうえお申し込みください。
  • 本記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
    お問い合わせ先などの情報や掲載内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
  • 当行は、細心の注意を払って情報を掲載しておりますが、記事内容の正確性、信頼性、最新情報等であることに関して保証するものではございません。

この記事は役に立ちましたか?
当サイトの改善のため評価お願いいたします。

関連記事

おすすめ情報